『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Apple Watch、実際に健康になったと多くの購入者が報告”
エクササイズならApple Watch!?
Apple Watchが発売されてからはや3ヶ月。次期モデルや新色の噂も気になるが、日々利用しているユーザーにとってApple Watchは確実に運動のモチベーションになっていることが判明した。
表は調査会社のWristlyが発表した、Apple Watchがどれだけ生活を変えたかの集計結果である。グラフの項目は左から「より立つようになった・より健康になった・より歩くようになった・より健康的な選択ができた・よりエクササイズした・減量した・より運動した」となっており、水色と青が「強く同意・同意」で黄色が「どちらでもない」、オレンジと赤が「否定・強く否定」。
こうしてみると、ユーザーは多くの項目でより健康に、より運動できるようになったと回答しているようだ。また、8割以上のユーザーがApple Watchのアクテビティ機能やスポーツ機能に満足していることも同時に判明した。
記事原文はこちら(『GIZMODO』2015年7月31日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、Apple Watch購入者が、装着によってより健康的な生活、より活動的、運動的な生活になった、というニュースです。
この調査結果を見ると、「より立つようになった」、「より健康になった」の項目に関しては約8割近くの人がそう感じており、Apple Watchの装着によって「健康」、「運動」への意識が高まっていることは間違いないようです。
そもそもApple Watchの多くの購入者は、最初から「健康」、「運動」が購入目的の中心ではなかったと思います。しかし、装着することで結果的に「健康」、「運動」への意識が向いていったのだと想像できます。
この記事でも「現在、Apple Watchを所有してるユーザーは、非常に高いモチベーションで購入したため、肯定的な意見が多かった」というコメントがありますが、私もそのとおりだと感じています。
しかし、「非常に高いモチベーションで購入したユーザー」であったとしても、「健康」、「運動」への関心はここまで高くなかったはずで、Apple Watchを装着することで関心が変化していったことは間違いないでしょう。
Apple Watchを「健康」や「運動」の目的以外で購入した人が、結果的に「健康」や「運動」に意識が向いていった、という今回の調査結果には、ヘルスケアサービスの成功の鍵が見え隠れしているように感じています。
「健康」を全面に打ち出して正面からアピールしても、なかなかユーザーには受け入れられません。しかし、今回のApple Watchのように別の訴求ポイントでアピールして、結果的に「健康」になっていたという状況をどう作れるかがポイントになってくると感じています。
「健康」ど真ん中ではない部分から「健康」に気づかせていくプロセスをどう描いていけるかが、今後のモバイルヘルスの領域では欠かせないポイントであることは事実だと言えます。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。食コンディショニングアドバイザー。
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