『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“『Proof』は血中アルコール濃度をリストバンドで追跡する”
酒気検査器を使って友人たちと血中アルコール濃度を測ってみるのは、パーティーの座興としては楽しいかもしれないが、もし本当に後1杯飲むかどうかを判断したいと思っているならば、そうした機械を引っ張り出すのはいささか面倒だ。
それこそが、肌から出る汗に基づいて体内のさまざまな化学物質を検出するウェアラブルセンサーを利用する会社、Milo SensorsをEvan Strenkが始めた理由だ。
同社は、あなたの血中アルコール含有量を測定して情報をアプリに送り、今夜はどこまで来ているかをそれとなく確認し、次のビールをオーダすべきかどうかを判断できるようにしてくれる小さなリストバンド『Proof』の提供を始めた。Milo Sensorsはこのプロダクトを、今年はEureka Parkで開催中のCESで発表した。
記事原文はこちら(『TechCrunch Japan』2017年1月7日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
このリストバンド『Proof』は、1月5~8日にラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「CES 2017」で発表された製品です。
『Proof』は、肌から出る汗をもとに血中アルコール濃度を測定し、アプリと連携し血中アルコール濃度がある一定以上になるとアラームを鳴らすなど、飲み方の判断に活かせるようです。
しかし、実際にお酒を飲むシーンで血中アルコール濃度を測定が必要な状況が存在するかどうかを想像してみてましたが、私にとってはリストバンド『Proof』を活用する機会やシーンが残念ながら見つかりません。二日酔いにならないように血中アルコール濃度を気にするくらいはあるかもしれませんが、その程度の活用にリストバンドを装着する、ましてや100ドルから150ドルの費用をかけることはないと感じました。
ただ、『Proof』は、肌から出る汗をセンシングして血中アルコール濃度を測定していますが、皮膚をセンシングする技術は、そのまま他の物質の測定に転用、活用が可能という点が、今後の可能性を秘めていると言えます。
この記事でも、例えば皮膚のセンシングから「カフェイン」や「乳酸」の測定など、いろんなモノに置換えでき、使う人ごとに必要な測定に応用が可能だということです。この血中アルコール濃度を測定する『Proof』は、測定項目の切り口のひとつであって、皮膚のセンシング技術を活かして、今後様々な測定に活かしていくのだろうと思います。
皮膚をセンシングするリストバンド、今後の測定項目のバリエーションが楽しみです。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。食コンディショニングアドバイザー。
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