『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
==============================
“Fitbit、新サービス『Care』は雇用者と健康保険会社がターゲット”
今年3月にVersaを発表したとき、Fitbitは会社のピボット計画もあわせて発表した。同社は今後も消費者向けハードウェアを販売するが、重点をヘルスケアに移していく。その1ヶ月前、同社はTwineを買収した。Twineは、Fitbitの新しいヘルスコーチングサービスであるCareの基盤の一部となるプラットフォームだ。
本日発表されたシステムは、新製品のFitbit Plusと同社の市販ハードウェアを組み合わせることで、ヘルスインサイト、1対1のヘルスコーチング、および同社が呼ぶところの『パーソナライズド・デジタル治療介入」機能を提供する。
このプログラムは、フィットネストラッキングに少しばかりのパーソナライゼーションと人間味を加えるものだ。ソーシャルグループや人間のヘルスケアコーチとアプリや電話経由で話せるようにすることで、アルゴリズムによるデータの一歩先へ行くことを約束している。アドバイザーは減量や禁煙から糖尿病や高血圧のような重い疾患まであらゆる面でユーザーに助言を与えられるように訓練されている。
記事原文はこちら(『TechCrunch Japan』2018年9月20日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
============================================
『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、Fitbitがハードウェアの販売からヘルスケアに重点をシフトして、ヘルスコーチングサービスを開始するというニュースです。
Fitbitはこれまで消費者向けハードウェア、特にリストバンド型のフィットネストラッカーを中心にビジネス展開をしてきました。
これまでBtoB向けではヘルスケア領域へのアプローチも展開してきましたが、今回ヘルスケア領域に重きを置くというスタンスで、ヘルスケア向けのソリューション提供に踏み込んできました。
今回の米国で展開する新サービス『Care』を見てみると、これまでのFitbitのサービスから2つの大きな変化が見えてきます。
まず1つ目の大きな変化は、新しい『Fitbit Plus』アプリがサードパーティー製デバイスと接続が可能で、血圧や血糖値などのデータを追加することができるという点です。
今回Fitbitが狙うのは、ヘルスケアといっても予防領域だけではなく、糖尿病や高血圧のような重い疾患までの医療分野も対象にしたサービス展開です。
これまでの自社のハードウェアだけの閉ざされた世界ではなく、他のハードウェアやデータとの連携をFitbit自らが展開する方向に舵を切ったということです。そして2つめの変化は、「機器(リストバンド)」に「人」を組み合わせたサポートを提供したことです。
減量や禁煙、そして糖尿病や高血圧などの医療分野では、改善や重症化予防といった「結果」や「成果」が求められます。今回の「機器(リストバンド)」に「人」を組み合わせたサポートは、この「結果」や「成果」を約束するための効果的な手段、手法と位置づけて提供してきたのです。
また今回の「人」に関する部分について「ヘルスコーチング」を取り入れている点も注目すべきポイントです。
減量や禁煙、そして糖尿病や高血圧などの改善や重症化の予防では、生活習慣改善が重要な要素です。この生活習慣、行動を改善するプロセスで、既存の「機器(リストバンド)」で行動を見える化し、実際の具体的な生活習慣の改善を「人」によるヘルスコーチングがサポートする組み合わせです。
今回のFitbitの新しいヘルスコーチングサービス『Care』は、Fitbitの今後のヘルスケアサービスへの新たなチャレンジとしてだけではなく、デバイスの新たな価づくりとしてのソリューションサービスという位置づけにも見えてきます。今後日本でも展開が予想されます。
この「機器(リストバンド)」に「人」を組み合わせたサポート、そして「ヘルスコーチング」をベースとしたアプローチは、今後日本でも多くなっていくと思われます。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
Comments are closed.