『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
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調査:“中高年単身者における備えとしての健康づくり
~ 「健康を気づかってくれる人」の認知状況に注目して ~ ”
第一生命経済研究所では、雇用者として働く40~50代の中高年単身者2,000人を対象とする「中高年単身者の生活実態に関するアンケート調査」を実施し、自身の「健康を気づかってくれる人」の認知状況とともに、健康状態に対する主観的評価や将来に向けた備えとしての健康づくりの実施状況との関連性について分析しました。このほどその結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
本リリースは、当研究所ホームページにも掲載しています。
URL http://group.dai-ichi-life.co.jp/cgi-bin/dlri/ldi/total.cgi?key1=n_year
≪調査結果のポイント≫
自分の「健康を気づかってくれる」と感じる人はだれか (P2)
●女性や正規で働く男性では「母親」をあげた人が最も多く、別居する「母親」が自分の健康を気づかってくれる存在として重要な位置を占める
●自分の健康を気づかってくれる人が「誰もいない」と答えた割合は、正規・非正規とも男性で4割前後、女性で2割前後
親の存在と自分の「健康を気づかってくれる」と感じる人の認知状況 (P3)
●女性では親の生存中から「友人」をあげる割合が男性に比べ高く、正規・非正規とも4割弱を占める
●親がいない男性では、親が生存している場合に比べ「誰もいない」と答えた割合が高く、正規男性では半数弱、非正規男性では6割超
健康を気づかってくれる人の有無別にみる主観的健康 (P4)
●自分の健康を気づかってくれる人が「いる」と答えた人では、「誰もいない」と答えた人に比べ健康状態が「よくない」と答えた人の割合が低い
健康を気づかってくれる人の有無別にみる健康づくりの実施状況 (P5)
●自分の健康を気づかってくれる人が「いる」と答えた人では、「誰もいない」と答えた人に比べ将来に向けた備えとして健康づくりを行っている
プレスリリースはこちら(株式会社 第一生命経済研究所、2019年7月3日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、中高年シングルの人々が感じている「健康を気づかってくれる人」の存在と健康への取り組みなどの実態調査に関してです。
今回第一生命経済研究所が実際した調査の対象者は、40~50代の中高年単身者ということで、現在一人での生活、そしてその後の「一人での生活」に対する漠然とした不安を感じている人達だと思われます。
興味深い結果として、40~50代の中高年でも、自分の「健康を気づかってくれる人」の存在としては「別居の母親」で、女性や正規男性では最も多くの人が「別居の母親」と答えています。また、健康を気づかってくれる人が「いる」と答えた人は、「いない」と答え人と比べて健康状態も良好で、将来に向けた備えとして健康づくりも実施しているようです。
この調査結果からみても、「健康を気づかってくれる」身近な人の存在が、健康づくりの「行動」にも影響を与えていることがわかります。また、将来に向けた備えとして健康づくりである予防的なアプローチでは、「健康を気づかってくれる」の人の存在は「身近な人」のほうが効果的なのだと感じました。
予防的な領域における健康の専門家との接点は、「電話相談」や「ネット相談」などのサービス提供によって、昔から比べると確実に増えてきていると言えます。
しかし、「健康を気づかってくれる人」や「健康の話を気軽にできる人」は、健康専門家よりも「身近な人」の方が「自分ごと化」したり「健康づくり」するには効果的と言えます。
健康専門家からの意見やコメントよりも「健康を気づかってくれる人」の話の方が、身近に感じられるため、健康づくりの一歩が踏み出しやすくなるのだと思います。
今回の調査では中高年の単身者が対象でしたが、「健康を気づかってくれる人」の身近な人の存在が将来に向けた備えとして健康づくりに影響を与える関係性は、中高年の単身者のみに限ったことではなく、もっと多くの人にも言えることです。
身近な人とのコミュニケーションを活用した「健康づくり」の取り組みは、職域や組織においても十分活用できることだと、このニュースを見てあらためて感じました。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
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