『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“まるでコーチのようなアシックスのスマートシューズ、Makuakeに登場!”
このたび、履いて走るだけで個人に合った走り方をリアルタイムな音声フィードバックなどで提案してくれるスマートシューズ『EVORIDE ORPHE(エボライド オルフェ)』がMakuakeにてプロジェクトを開始した。
アシックススポーツ⼯学研究所が開発した同製品は、no new folk studioのセンシングテクノロジーとアシックスが蓄積したランナーのデータを組み合わせ「よりよい走り方」をサポートしてくれる、まるでコーチのようなスマートシューズだ。
アシックスの考える「よりよい走り方」とは、パフォーマンス向上のための「ダイナミックな動き」「効率のよい動き」、ケガをしないための「負担が少ない動き」に集約される。
専⽤センサー「ORPHE CORE 2.0」により、ランナーの動きや振動、衝撃を検知する「加速度センサー」と、⾜の向きや回転を検知する「ジャイロセンサー」によって、距離やラップタイムに加え、ペース・ストライド・ピッチ・着地パターン・接地時間・接地の⾓度・着地衝撃・プロネーション(スネに対するかかとの角度)など時系列データと左右の足の平均値といったパーソナルデータを計測する。
これらのデータをもとに「キック力」「キック効率」「ブレーキ効率」「衝撃の負担軽減度」「ねじれの負担軽減度」という5つの評価項目においてスコアを算出。
また、アシックスに蓄積された幅広いランナーのデータと照らし合わせ、走り方の改善ポイントを見出し、アプリ上でのおすすめのトレーニングメニューの表示や、リアルタイムで音声によるアドバイスを行う。
Makuake特別価格34,650円(税込)。
記事原文はこちら(『TECHABLE』2020年7月21日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
CES 2020にて発表したプロトタイプで話題を集めたアシックスのランニングシューズ「EVORIDE」を活用したソリューションがついに登場しました。
シューズに装着した加速度センサーとジャイロセンサーを使い、「キック力」「キック効率」「ブレーキ効率」「衝撃の負担軽減度」「ねじれの負担軽減度」という5つの評価項目でスコアを出し、具体的なアドバイスをしてくれます。
ランナーにとって期待感の持てるウェアラブルソリューションが登場したわけですが、果たして、どれだけ受け入れられるのだろうか?考えさせられます。
と言うのも、似たような商品を数多く見てきたからです。アシックスと同業であるadidasやNikeをはじめ、まったく違う領域から参入したJINSなど、一時期は毎年新しいものが登場していました。それこそアプリを使ったソリューションでは何百種類もあります。
このようなランナー向けのウェアラブルソリューションが、どれだけ残っているでしょうか?
残念ながら、ほとんどの商品サービスが終了しています。
では、商品性能が悪かったのか?というとそんなことはありません。どれもプロのアスリートなど専門家が開発に携わっているので、自分に合う合わないの差はあれど、よい作りのものばかりでした。
競合他社の商品がなぜうまくいかなかったのかを明確にして、その対策ができないと、同じ結末になってしまう可能性があります。『EVORIDE ORPHE』はそのような問題をクリアした商品で、長く愛されるものになっていくことを期待します。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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