『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Aktiia、継続的な血圧モニタリングウェアラブル強化のため資金を1750万ドル調達”
Aktiiaは、新しく開発したツールは従来のかさばり(従来の血圧計は場所を取る、常時付けておけないなど)、また測定のための時間もわざわざ確保する必要がある血圧計の代替として位置付けている。
欧州のCEマーク(クラスIIa医療機器)を取得したこのツールには、スマートフォン用の接続アプリも含まれている。ユーザーはこのアプリを使って、自分のデータを時系列で可視化したり、医師や大切な人にデータを送信したりすることができる。
このツールは、2021年の春に正式に発売され、現在、ヨーロッパの数カ国で199.99ポンド/199.99ユーロ/219.99スイスフランで販売されている。米国に関しては、まだFDAの認可を待っている状態にある。
AktiiaのCEOであるMike Kisch氏は声明の中で、「Aktiiaでは、心血管の健康を改善する鍵は、患者と医師に血圧パターンをより深く理解してもらうことであると考えている」と述べている。また、「Aktiiaが登場する以前は、これを大規模に行うことは出来なかった。私たちは、この新しいテクノロジーへのアクセスを拡大し、主要な心血管疾患の減少に好影響を与えることができると期待してる」とも述べている。
CDCによると、高血圧は、心臓発作、他の心疾患、脳卒中、腎臓病など、多くの健康不安と関連があるとされている。そのため、血圧モニタリングには大きな市場開拓の可能性が開かれている。実際、Fortune Business Insightsによると、米国の血圧モニタリング市場は、2028年には432億ドルに達すると予想されている。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』2021年11月2日掲載)
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『mHealth Watch』の視点!
心臓疾患に関連するウェアラブルによる測定が注目されています。特に日本以上に海外では深刻な課題となっているため、海外メーカーがより力を入れているように思えます。
米国では1921年から心臓に関する病気が死因の1位のままで、女性でも4人に1人が心疾患が死因となっていると言われます。
心疾患に関して、ウェアラブルで計測するのは1つの測定方法だけでよいというわけにもいきません。現状を知るために血圧や心電図、血中酸素濃度などもあれば、改善行動を見ていくための活動量などを知る必要もあるでしょう。
どの測定が今必要なのかは、カラダの状態、疾患ステージにより変わってきますので、それらが計測できるウェアラブルがあれば安心とはならないでしょう。
日々の生活を医師がどのように管理するのか?普段から忙しい医師が診察時以外でどのようにデータを把握するのが現実的なのか?このような視点がセットになってきます。
今回紹介しているAktiiaをデバイス単体で見るのではなく、サービス領域となる側面も踏まえて、Aktiiaはどこに注力しているのかを観察、分析していくことが大切になります。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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