『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“タニタ、活動量計「カロリズムレディプラス」新発売”
健康総合企業の株式会社タニタは、活動量計カロリズムシリーズに女性向けモデルとして「カロリズムレディプラス」をラインアップ、11月20日に発売します。本商品は、1日の総消費エネルギー量を計測・表示する本シリーズの特徴を継承しながら、ダイエットプランを自動作成する「ダイエットサポート機能」や月経周期に合わせてダイエットチャンス期を知らせる「女性ダイエットモード」を搭載。また、新機能として女性の健康管理に欠かせない月経周期をチェックできる「月経管理機能」を備えるなど、女性の「美と健康」をサポートする機能を充実させたコストパフォーマンスの高いモデルです。価格はオープン。30~40代の女性をメーンターゲットに、年間1万台の販売を計画しています。
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、タニタ社の新しい活動量計発売に関してです。
前もって断っておきますが、今回注目したポイントは新発売の活動量計ではなく、なぜウェアラブル機器やスマホアプリがこれだけ注目集めているなか、単体の活動量計が発売されるのだろうかという素朴な疑問があったからです。
モバイルヘルスの領域で現在注目を集めているのは、リストバンド型のウェアラブル機器やApple「Health」などのスマホアプリが中心で、単体の歩数計、活動量計もモバイルヘルス領域の機器として分類はされますが、やはり存在感は薄い感じがしています。
ややもすると、無料のスマホアプリで十分で、単体の歩数計、活動量計の存在価値を否定する人まで出てきています。
しかし、リストバンド型のウェアラブル機器やAppleの「Health」などのユーザーの多くが確認しているデータは、「歩数」が中心であったりするのです。
この日本の「歩数」信仰主義の土台は、やはり単体の歩数計の影響が高く、逆にアメリカには「歩数」文化はあまり根付かなかったのではないか、と考えています。
逆に欧米人の「フィットネス」の捉え方は、日本人の「フィットネス」の捉え方とは少々異なっている気がしています。
この日本の「歩数」の捉え方と欧米人の「フィットネス」の捉え方が、現在のリストバンド型ウェアラブル機器の日本と欧米での拡大の差に大きく影響している気がしてなりません。
リストバンド型のウェアラブル機器をいままでの「歩数計」の延長として捉えている日本人と、リストバンド型のウェアラブル機器をこれまでになかった「フィットネス機器」と捉える欧米人との違いが大きいように感じています。
いまはリストバンド型ウェアラブル機器やApple「Health」などに注目が集まって、単体の歩数計や活動量計は少々存在感が薄い現状ですが、日本の「歩数」信仰主義が続く限り、mHealthの中心機器として再度注目される時が訪れるような気がしています。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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