『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
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国立健康・栄養研究所、カーブスジャパン共同研究
サーキットトレーニングの頻度と糖尿病発症の関係について世界初の調査
“サーキットトレーニングの習慣化で2 型糖尿病発症率が最大で約 40%低下”
カーブスジャパンは、国立健康・栄養研究所と共同で、カーブスのサーキットトレーニングが女性の健康に与える効果について科学的な検証を実施しました。
その結果、日本人中高齢女性において、有酸素運動と筋トレを行う頻度が高いほど、2 型糖尿病の発症率が低くなることが分かりました。
■調査の背景
WHOの発表によると、糖尿病患者は2014年には4億2,200万人に達し、1980年の約4倍となりました。これは、主に2型糖尿病の患者の増加によるものです。
先行研究において、週1回でも有酸素運動に加えて筋トレを実施する群ではそうでない群に比べ、2型糖尿病予防に有効であることは立証されています。しかし、実施頻度との関係および有酸素運動と筋トレを同時に行うサーキットトレーニングに関する研究はいまだ実施されていませんでした。そこで、サーキットトレーニングの実施頻度と発症率の関係を検証することを目的に調査を行いました。
■研究概要
◆調査期間:2005年~2010年に参加者を登録し、2014年まで追跡調査(平均追跡期間:5年)
対 象:20歳以上の女性10,680名(平均年齢57.8歳)
参加条件:
1)2005年7月4日から2010年7月31日までにカーブスのサーキットトレーニングを行ったこと
2)調査登録時点で糖尿病または甲状腺疾患の既往歴がないこと
◆抽出方法:東京近郊102施設のカーブス会員から抽出
◆調査方法:登録後5か月間のサーキットトレーニングの頻度により研究参加者を4つの群(Q1~Q4)に分け、糖尿病の発症有無について追跡調査を実施。調査は自己記入式アンケートにより行う
◆サーキットトレーニング内容:
有酸素運動と筋力トレーニングを30秒間隔で24分間繰り返し、6分間のストレッチを行う
■研究結果
結 果:トレーニング頻度が高いほど糖尿病発症率が低くなりました。
結 論:日本人中高齢女性において、サーキットトレーニングを行う頻度が高いほど2型糖尿病の予防効果が高いことが分かりました。サーキットトレーニングは有効な一次予防手段である可能性が高いといえます。
プレスリリースはこちら(株式会社カーブスジャパン、2019年1月9日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、国立健康・栄養研究所とカーブスが行ったサーキットトレーニングの頻度と糖尿病発症の関係についての共同研究のニュースです。
2型糖尿病に関して「糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)」は約1,000万人と推計され、「糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)」も約1,000万人と推計され、「糖尿病」は国民病とに言える状況です。
また、糖尿病は40歳を過ぎると増えはじめ、糖尿病の患者の平均年齢も男女ともに70歳代を超えており、まさに加齢に伴い糖尿病の発症率は高まります。
今回のニュースで特に注目したい点は、有酸素運動と筋力運動を組み合わせたサーキットトレーニングの頻度が高いほど、2型糖尿病には予防効果が高いということで、まさに「健康運動教室」として全国に1,946店舗、約83万人の会員を誇るカーブスの魅力がもう一つ追加されたことです。
なぜなら、これまでカーブスは、女性ならではの施設で運動に対するマイナスイメージを払拭したり、またスタッフによるコミュニケーションやコミュニティ作りなど、運動施設なのに「運動」以外の継続する仕組みなどへの評価に注目が集まっていたからです。
しかし、今回のニュースによって、カーブスの特徴的な運動メニューである「サーキットトレーニング」の価値をしっかりと示すことができるのです。
2型糖尿病にはサーキットトレーニングの頻度が高い方が予防効果が高いということで、頻度高く施設に通うことがポイントになってくるわけですが、この足繁く通ってもらうことについてはこれまでの施設運営で既にノウハウを蓄積していると思われます。
また利用者の年代的な興味、関心からすれば「糖尿病予防」という切り口は「足繁く施設に通ってもらう」ことに対するハードルを低下してくれると思います。
2型糖尿病は、生活習慣が大きく関係しており、予防のためには適切な食事や運動が不可欠です。また、今回のニュースにもあるように、「頻度の高さ」が関係しくるため、やはり生活の中での習慣化が重要にになってきます。
カーブスはこれまで施設スタッフのコミュニケーションが特徴でした。サーキットトレーニングにプラスして適切な食事へのアプローチを施設スタッフが声がけすることで、さらに効果を高めることができるのではないかと感じました。
『カーブスで「糖尿病予防」』というアプローチは、今後展開してくるのではという予感を今回のニュースを見てあらためて感じました。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
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