『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Wellable、MeYou Healthの『Daily Challenge』を買収”
法人向け健康サービスを提供するWellable社は、ソーシャルウェルネスサービスを提供するMeYou Health社から資産を取得したと発表した。取引の条件は明らかにされていないが、MeYou Healthの『Daily Challenge』の所有権はWellableに移る。このプログラムは、毎日のメールやテキストメッセージの提案を通じて、健康的な食事、身体活動、ストレス管理、その他の行動を奨励し、個人がソーシャルネットワークに参加することを奨励するものである。
WellableのCEOであるNick Patel氏は声明の中で、「臨床的に検証された『Daily Challenge』のソリューションをお客様に提供できる機会にとても興奮しています。この製品は、学術的、そして組織的な分野で検証されており、今後の展開と影響力の拡大を楽しみにしています」と述べた。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』2020年4月6日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
MeYou Healthの『Daily Challenge』は、すでに10年以上提供されているオンラインサービスです。Facebookが話題になりはじめたころ、いち早くヘルスケア業界でソーシャルネットによるコミュニケーションを展開したことで話題になりました。
『Daily Challenge』の特長は、簡単にできそうなお題(壁腕立て伏せを10回するなど)が、毎日メールで届き、その実行を記録し、同じように取り組むユーザーとソーシャルサイトでコミュニケーションしながら、よりよく取り組めるよう皆からヒントを得て、「自分でもやってみます!」と言った以上(周りが見ているので)、実行しやすくするなどの工夫をしています。
数年後、米国最大(当時)の法人向けヘルスケアサービスを提供するHealthways社に買収されました。買収されると、ご存知のようにオープンになる情報が減ってくるため、MeYou Healthの動向は掴みにくくなっていました。それから数年後(2016年)にHealthwaysは、Sharecare社に買収されました。
このように米国の法人向けヘルスケアサービスは、買収を繰り返して進化してく傾向があります。通常は『Daily Challenge』のような1つのサービスは、買収先のコンテンツに同化されてしまうことがありますが、現在も生き残っていることからも、『Daily Challenge』はブランドとして認知されているのだということが想定されます。
今回のニュースから、MeYou Health最大のコンテンツである『Daily Challenge』を手放すことで、MeYou Healthが何を目指していくのか?今後の動向が注目されるます。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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