9月上旬、「スマートバスマット(バスマット型体重計)」を提供するissin社が、新サービスと新製品を紹介する発表会が開催されました。mHealth Watchも参加し、メーカーから「ヘルスケアを提供する会社」へと進化したissinの取り組みについてお伺いします。(取材・文:渡辺武友)
新たな体重管理法を提供する「スマートバスマット」
(代表取締役 程涛)
健康管理に体重管理は重要と言われるが、体重計を所有する人が定期的に体重を測定しているわけでない。他社の体重計の利用率は30%程度と聞いている。
「スマートバスマット」は、週1回測定する人が90%と、かなり高い利用率となっている。
しかし、体重を測るだけではなく、健康管理に活かすことが必要であり、活かすための気づきを与えることも重要であるとの考えから「先読みの体重管理方法」の提供をスタートした。
「先読みの体重管理方法」とは、現在の体重の傾向から3か月後(近い将来6ヶ月後も)の未来を予測するもの。未来の姿がわかれば、今何をすべきかに意識がいきやすくなる。
体重管理も目的に合わせて目標に到達する予測を行うため「ベビーモード」「チャイルドモード」「健康維持モード」「マタニティモード」「ダイエットモード」を備えている(「持病ケアモード」実装予定)。
成果報酬型で提供する『スタイルアッププログラム』
(取締役 寺田博視)
『スタイルアッププログラム』とは、専門家チーム(管理栄養士、保健師等)がAIと共にあなたの専属コーチとして寄り添い、最先端の行動変容モデルに基づき、ボディスタイル・ライフスタイルの改善を促すサービス。
『スタイルアッププログラム』では、「続けられる」を徹底的に追求し、「一生続けられるアクション」を見つけ出していく。
日々行うアクションを提案し、日々LINEで通知しチェックする。変化は「スマートバスマット」を使って体重を専門家チームと共有し取り組んでいく。
『スタイルアッププログラム』は、アウトカム評価に基づいた成果報酬型プランとして提供していく。2023年9月より法人(地方自治体・企業・医療機関等)向けに提供を開始する。
わずか5分で体調の変化を体感する『スマートファイブミニッツ』
(代表取締役 程涛)
運動を習慣化するのは難しい。健康管理へのモチベーションが高い「スマートバスマット」ユーザーであっても7割ほどがまったくやらないか、やっても週1、2回程度である。
運動習慣の障害となる「時間がない」「モチベーションが続かない」にアプローチする。
『スマートファイブミニッツ』は、朝5分だけ運動するプログラム。心拍数を計測するウェアラブルを腕に装着し、スマートフォンアプリで提供される運動プログラムに合わせて運動する。
『スマートファイブミニッツ』の特長は、心拍数をリアルタイムでチェックすることで、最大心拍数に向けてアプリから声がけがあり、5分間モチベーションをアップしながら運動を続けることができる。
『スマートファイブミニッツ』は、2023年10月後半よりMakuakeでローンチ予定。サービスは無料で専用デバイスは7,000〜8,000円を想定している。
ヘルスケアビジネスで最も重要な視点を踏まえた新展開
「生命力あふれる世界を実現する」をビジョンとするissinは、デバイスメーカーではない、またサービスを提供するだけではない、ヘルスケアを提供する会社として進化してきました。
mHealth Watchでも、ヘルスケアビジネスで最も重要なのは「健康行動の継続」であるとお伝えしてきました。
今回のissinのチャレンジは、まさに「どうしたら健康行動が継続するか?」に真っ向から立ち向かっています。
さらにチャレンジとして、これから主流となるであろう「成果報酬型」を導入してきました。
issinは、今後 “ヘルスケアビジネスの台風の目” になるような存在ではないかと予感させる、活力ある発表となりました。今後に大いに期待したいです。
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