『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“アリゾナ州、医師の関与なしで血液検査が可能に”
革新的な法律がアリゾナ州で施行される。USA Todayによると、新法により、患者は医者の関与なしに血液検査を受けられるようになる。Theranos社の設立者Elizabeth Holmes氏は、「この法案は医師と患者との関係に新時代の幕開けを促している証拠だ。人々が血液検査を利用すれば、病気になる前に自分の健康を検査し、管理できるのです」と述べている。これにより安価で比較的痛みのない検査から、消費者は自分の健康を監視する機会を得られるだろう。
その取り組みは、医師には時間的負担を減らすことが期待され、患者には健康管理に関して、はるかに多くの自主性が与えられる。
記事原文はこちら(『mHealthWatch.com』7月3日掲載)
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『mHealth Watch』の視点
今回はTheranos社が提供する血液検査が、アリゾナ州でも正式に導入が決まった、というニュースです。
昨年、話題になった“医療界のジョブス”と言われるElizabeth Holmes氏。彼女が注射嫌いなことから、もっと簡便に血液検査をしたい、という動機から研究のために作った会社Theranosから発表されたのが、痛みの少ないピンプリック法(指先を小さな針で突く)で得る数滴の血液から、コレステロール値から高度な遺伝子分析まで数百種類の検査を可能とするサービスです。
2013年よりWalgreensの検査として取り上げられ、実績を積んできた検査法が、州で認可されたことで、普及が加速していくでしょう。
血液検査が手軽に行なえることで、モバイルヘルスの関わり方も大きく変わるのではないでしょうか? 日本への導入はまだしばらくかかるとは思いますが、我々が課題とする糖尿病などの生活習慣病へ、どう貢献するか、今から検討していく価値があるものと思えます。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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