米国退役軍人省(Veterans Administration。以下、VA)は、バイタルサインの継続的監視のため、マットレスの下に設置する非接触センサーシステムの有効性を立証した。VAはこのシステムの試験を、1,000人以上の脊髄損傷患者に対して行なった。
『EarlySense』モニタリング システムは、VA脊髄損傷センター(SCI)で脊髄損傷のため慢性疾患を患う退役軍人1,150人に1年間試用された。VA当局によると、同センサーシステムの使用で医療対応チーム(MRT)の稼働回数が60%以上減少、コードブルー(心肺停止などの緊急事態発生)回数が半減、ICU(集中治療室)への転室回数が40%程減少した。さらに、同センサーシステムはMRT、コードブルー稼働後の死亡率を桁外れの83%を削減した。
『EarlySense』のTim O’Malley社長は、声明で「対象は危険な状態にある患者で臨床経過の保護が不可欠です。深刻な命に関わる悪化後の死亡率を80%削減したことは、ケア品質の飛躍的進歩で、脊髄損傷センターの専門チームは称賛されるべきです」と述べた。
この研究の成果は、『American Journal of Medicine』で発表された。研究者は33床の医療 – 手術ユニットとコントロールユニットの間で、予備的実施期間と実施後期間をそれぞれ9ヶ月間比較した。滞在期間は全体で9%減少の0.37日減という結果。医療 – 手術ユニットから移された患者の平均ICU滞在期間は、センサー実施後期間を大幅に削減し、45%減少の2日減。さらにコードブルー発生率は86%減少した。
記事原文はこちら(『mHealth News』9月9日掲載)
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