『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“誰がウェアラブルデバイスを使っているのか?”
3月1日にIDCが発表した調査結果(New IDC Research Identifies the Wearables Intender – Tech Savvy, Social, and Stylish)では、現在、どんな人がウェアラブルデバイスを身に着け、またどんな価値観があるのかを見つけることができる。
この調査によると、ウェアラブルデバイスを活用している米国の消費者像とは、「テクノロジーに精通する人」「社交的な人」「スタイリッシュな人」だ。
89%の回答者がテクノロジーを快適だと答え、69%の人々が自分の生活の大きな部分を占めるとしている。また、毎朝起きてすぐにスマートフォンをチェックする人は3/4にのぼる。テクノロジーに非常にポジティブであり、生活の中で活用している人々が、スマートフォンの便利さを拡張する、という目的で選んでいる様子がうかがえる。
同時に、自分のスタイルやファッションに気を配っている人々に選ばれている傾向がある。83%の回答者が「自分がかっこよい・おしゃれだと心地よい」と答えており、81%の人が「回りからどのように見られているか」に気を配っている。
ウェアラブルデバイスを使っている、あるいはこれから使おうとしている人々の54%は、片時もソーシャルメディアから離れたくないFOMO(Fear of Missing Out)の人たちだという。特にFacebookに対して強い傾向が出ており、87%がアカウントを持っており、19%が1時間に1度アクセスしている。
記事原文はこちら(『ITmedia ヘルスケア』2016年3月20日掲載)
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『mHealth Watch』の視点
今回は、ウェアラブルに関する調査データを元にITmedia ヘルスケアがコメントしている記事から、国内における“ヘルスケアウェアラブル”を考えたいと思います。
記事では、米国でどのようなタイプの人がウェアラブルを選ぶのか見ています。「テクノロジーに精通する人」、「社交的な人」、「スタイリッシュな人」、イメージ的にも納得感ある結果のように思えます。日本国内で調査しても、大きくはそのような結果になるのではないでしょうか?
ひとつ気になるのは、「スタイリッシュな人」の点です。Apple Watchなどのスマートウォッチはともかくも、フィットネストラッカー、いわゆる“リストバンド型活動量計”は、国内において“スタイリッシュなアイテム”として捉えられているのでしょうか?
日本はすでに歩数計の文化ができている国のため、フィットネストラッカーの登場背景を知らない人からすると、“おじさんが腰に付けるものを腕に付ける”と感じてしまう方も多いようです。
提供者側としては、米国で起きている現象だけを捉え(思い込みもあり)、「スタイリッシュな人(=おしゃれなものなら拒否する人はいないから、ほぼすべての社会人)」に向けて提供しよう。となっていないでしょうか? 特に男性にその傾向があるようです。ぜひ、回りの女性に本音としてはどうか? 聞いてみてください。けっこうショッキングな意見が聞けると思いますよ!
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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