『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“音楽、通話、ナビ、運動量測定…スマートメガネ『Vue』がマルチすぎる!”
ウェアラブルガジェットが最近増えてきている。伸びしろが大きい分野だが、今回はスマホと連携するスマートメガネ『Vue』を紹介しよう。
『Vue』にはカメラはなく、その代わり日常的に使える機能が満載だ。もっとも頻繁に使いそうなのが、音楽の機能。骨伝導のスピーカーを搭載していて、耳をオープンにしながらスマホの音楽が聴ける。同様にナビの音声案内もハンズフリーで聞けるので、運転時に重宝しそう。
スピーカーだけでなくマイクも内蔵しているので電話での会話も可能だ。コールをとる際は、メガネのアーム部分をタッチするだけ。メガネにボタン類は一切なく、曲を早送りしたり、Siri機能を立ち上げたりするのもタッチなどのジェスチャーで操作。このコマンドは専用アプリ(iOS、Android)でカスタマイズできる。
クラウドファンディングサイトKickstarterではすでに30万ドル(約3,100万円)近くの出資を集めていて、商品化はほぼ確実。今なら179ドル(約1万8000円)~で入手できるので、音楽や通話機能をメガネに集約したいという人はサイトを要チェックだ。
記事原文はこちら(『TECHABLE』2016年11月6日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点
今回紹介するのはKickstarterで3,000万円以上集めている、スマートメガネ『Vue』です。
メガネタイプのウェアラブルデバイスは「Google glass」が発表されて以降、多くの企業が参入を表明しましたが、業務用での販売はあれど、ほとんどが、一般市場向けにはVRヘッドディスプレイに移行してしまったように感じられます。
国内において唯一、一般市場向けに健闘しているのが「JINS MEME」ではないでしょうか。「JINS MEME」は「Google glass」と違い、カメラ機能は持たず、加速度センサーによる体の動きや、眼電位による目の動きを見て計測を行ない、運動や疲れに関するソリューションをアプリで提供してくれます。
『Vue』は、「JINS MEME」と同じくカメラ機能は持たず、加速度センサーにより体の動きを計測してくれます。「JINS MEME」との違いは、スマートウォッチのようにメガネを機能させているところです。特にメガネらしさを活かしているのが、骨伝導スピーカーを内蔵して、音楽や通話、ナビゲーションの指示を聞けることです。
車、バイク、自転車など、イヤフォンで耳をふさぐことは道交法で禁じられています。しかし『Vue』を使うことで、このような課題が解決し、スポーツバイクによる活動の幅が一気に広がると思われます。
新しいスタイルのデバイスが市場で普及するためには、具体的なソリューションの想定しやすさがポイントになってくることでしょう。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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