『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ADHDや自閉症を抱える子供の毎日を支援するアプリ『Tiimo』”
ADHD(注意欠陥多動性障害)や自閉症が日常的な行動を忘れず、家族の負担を減らせるよう、日々のルーティンをアプリでリマインドするアプリ『Tiimo』が、社会に貢献するスタートアップとして表彰を受けた。累計15,000ダウンロードを超え、今後の国際展開が期待されている。
ADHD(注意欠陥多動性障害)を抱える患者は世界中に約2億人、自閉症は760万人を数え、その数は増加している。歯を磨く、朝食を食べる、薬を飲むといった日常的な行為は、健常者には簡単でも、ADHDや自閉症患者には記憶し、行為を完了させるのが難しい。注意欠陥や多動性、不安といった症状は、患者本人の教育にも、それを支える家族の生活にも大きな影響を与えてきた。
Tiimoはデジタルツールによって、ADHDや自閉症患者が自律的に生活を送れるよう支援するのを試みている。視覚的にわかりやすいデザインで日常の行為を忘れないようにし、ゲームの仕組みを活用して、楽しみながら作業を完了できるよう工夫をこらしている。
記事原文はこちら(『TECHABLE』2020年1月7日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
医師の支援を受けながら開発されたアプリ『Tiimo』、月額9.99ドルの有料サービスながら、15,000ダウンロードまで伸ばしているのは、それだけニーズのあるものだったと言えるでしょう。
今後は日本語へのローカライズ版もリリースが計画されているとのことで、国内の患者家族も大いに期待していることでしょう。
モバイルヘルスの技術を活かした取り組みは、今回のADHDや自閉症患者向けに限らず、目の不自由な方向けなど、障害を抱えている方の支援で役立つケースを多く見受けます。広くAIやロボテックの活用も含めれば、高齢者の認知症支援など、すでに活躍している現場は多く存在します。
多くの方々が健康ビジネスに取り組もうと思ったきっかけは、金儲け以前に「社会の役に立ちたい」と考えたのではないでしょうか?
テクノロジーによる障害者支援は、まだ足りているとは言えません。お金を払ってまで解決したい人は、何となく健康でいたい人ではなく、体に何かしら障害があり、本気で何とかしたいと考えている人ではないでしょうか!?(障害による助成金など含め)
ぜひ本当に困っている人のために、あなたのノウハウを活かしてください。その先に収益化する道が開けるはずです。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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