『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Headspace、VBHCを提供するCastellと提携”
Headspaceは、Intermountain Health社のValue Based Health Care(以下VBHC)を提供する子会社Castell社と提携し、ユタ州の一部の保険プラン加入者にオンデマンドの行動医療サービスを提供すると発表した。
HeadspaceはCastellのケアモデルに統合され、VBHC企業のプロバイダーは、behavioral healthのコーチングやセラピーを受けるためにHeadspaceに直接会員を紹介できるようになる。
「当社の目標は、患者がご自分の健康に対し最もホリスティックな視点を持てるようにすることです。患者のメンタルヘルスの状態によりよく対処し、統合することができることは、全人格的な治療を行い、患者が受けるケアの質を高めるため非常に重要です」と、CastellのCEOであるJay Zerwekh氏は声明の中で述べた。
「Headspaceとの提携により、患者一人ひとりのニーズに合わせたbehavioral healthのコーチングやツールを利用できるようになることを大変嬉しく思っています」
2021年にHeadspaceが合併したのは、オンデマンド・デジタル・メンタルヘルス・コーチングとビデオ・セラピー・プラットフォームを提供する同業のGinger社で、合併後の企業価値は30億ドルになると報じられた。その後、同社は瞑想とメンタルヘルスを提供するHeadspace Health社となった。
オンラインによるbehavioral healthサポートを提供する他の企業には、医療提供者が従来の診察の合間に患者を追跡、評価、接続できるようにするNeuroFlow社や、 重篤な精神疾患と薬物使用障害を抱えるメディケア・アドバンテージ会員向けのハイブリッド・ケア・プラットフォームで、ボストンを拠点とするAuthor Health社がある。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』2023年9月1日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
米国のValue Based Health Care、つまり治療の“量”から“質(価値)”へと支払いの仕組みの変換が進んでいます。
今回紹介するIntermountain HealthグループのCastellは、メディケアでの費用削減に4年連続で貢献するなど、VBHC導入で効果を示しています。
Castell(Intermountain Healthグループとして)の取り組み成果として、サービスを提供する全高血圧患者の73%以上の血圧が適切な範囲内にある(前年の68%から改善)ことや、サービスを提供する全糖尿病患者の93%のHbA1C測定値が9%未満であることなどを発表しています。
CastellはVBHCの成功モデルと言えるのではないでしょうか!?
このような取り組みの中に、Headspaceのメンタルヘルスが導入されることとなります。
VBHCで提供する以上、「患者だ取り組んでくれさえすれば結果が出る」といったものでは通用しません。「なかなか健康行動が続かない人をその人のレベルに合わせてサポートし、健康行動を継続させる」必要があります。
デジタルにより追跡が可能となった今、これからは多くのヘルスケア(医療だけでなく)が“成果報酬型”に移行すると言われています。しかも、そう遠くない未来です。
“成果報酬型”に向けて、自社では何が不足しているのか?本気で考えるタイミングになったと言えます。
“成果報酬型”に向けて洗い出しに取り組みたい方は、事例を踏まえてご支援しますのでこちらよりご連絡ください。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、ウェルビーイングの社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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