『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ミズノ、ウエアラブルグラス『SCOUTER』の開発について”
ミズノは、リアルタイムでランニングをサポートするスポーツ用ウエアラブルグラス『SCOUTER(スカウター)』の開発を進めており、2015 年度内の発売を目標として安全性の検証を進めています。
『SCOUTER』は、ソニー株式会社(本社:本社所在地:東京都港区港南 1-7-1、代表執行役 社長 兼CEO:平井 一夫、以下ソニー)が開発中のアイウエア装着型片眼用ディスプレイモジュールを、ミズノが開発するアイウエアに装着した製品です。
ミズノが提供するスマートフォン向け専用ランニングアプリケーションと連動させることで、GPSを用いたランニングコースマップや走行距離、走行時間、消費カロリーなどの情報を表示。それらの情報を視線を落とすことなく確認するスタイルを想定しています。
またマラソン大会などでは、タイムや順位、SNS のメッセージも表示できるアプリケーションを提供することで、より楽しく快適なランニングライフをサポートします。
プレスリリースはこちら(美津濃株式会社2015年3月10日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、日本国内のスポーツメーカー「ミズノ」が進めているウェアラブルグラスに関するニュースです。
現在、ミズノが開発を進めているウェアラブルグラスは、ソニーが開発中のアイウェア装着型片眼用ディスプレイモジュールを、ミズノが開発するアイウェアに装着するという製品で、ランナー向けのウェアラブルグラスのようです。
ウェアラブルグラスについては、Google Glassが大注目され、本格的な販売が期待されていたなかで、今年の1月にGoogleは突然、Google Glass販売のエクスプローラープログラムを終了しました。中止のニュースでウェアラブルグラスは失敗だったのか、と考えられましたが、Googleとしては実験は終わったという位置付けであって開発は継続し、いずれ新しいバージョンの発売の可能性があるということのようです。
今回のミズノが開発中のウェアラブルグラスはソニーのディスプレイモジュール『SCOUTER』が脱着可能で、サングラス単体でも使用可能とのこと。
まや今回のウェアラブルグラスでは、専用アプリと連携して、コース表示や走行距離、時間、ペースなどの表示や、マラソン大会などでは、タイムや順位、SNSメッセージも表示することを想定しています。
現在ランニング人口も増えており、ランナー向けのアプリやランニングウォッチなどの利用者も増えてきているのも事実だと思います。
しかし、トップアスリートがまだ使っていないウェラブルグラスを市民ランナーが必要性を感じるかどうかとなると、少々「?」を感じてしまいます。また、ランニング中の視界や安全面も非常に気になるところです。
ミズノでは、ウェアラブルでスポーツライフをより快適にすることを目的にした、社内横断プロジェクト『HITONAVI(ヒトナビ)』を、2013年5月から進めてきた模様です。また、ウェアラブル技術でスポーツシーンを、生活シーンを、より楽しく快適に変えていくことを狙っているようです。
世界のトップアスリートが認める用具、用品の提供を通して培った高い技術力を持つミズノだからこそ、トップアスリートが実際に利用しているウェアラブル技術や機器をアマチュアアスリートに提供していくというストーリーがミズノらしさであり、ウェアラブル機器には欲しい部分です。
最初からアマチュアに寄ったウェアラブル機器ではなく、ミズノらしいアマチュアが使いたくなるアプローチを期待したいのは私だけでしょうか?
ウェアラブル機器では、そんな差別化が既に必要になってきているような気がしています。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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