『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ポロシャツ1枚で体調管理を可能にするスマートポロシャツをFORTUNA Tokyoが開発”
FORTUNA Tokyoが17日、スポーツシーンで活躍する、お洒落なウェアラブル商品を発表した。体内に流れている微弱の電流から、心拍数や疲労度を知ることができるポロシャツだ。写真のように、ポロシャツの腕の内側にセンサーを備えたデバイスがついており、背中で左右のセンサーが繋がっている仕組みだ。ボタン電池で動くセンサー付きだが普通のポロシャツと同じように、自宅で洗うことができる。
FORTUNA Tokyoは西陣織ネクタイが人気な男性向けファッションブランド。医療分野におけるIoT商品を約1年前から企画し、開発に着手したそうだ。このポロシャツで取得したデータは複数の機器(Cardiosport、Alatech、Wahoo fitnessなど)でBluetoothを用いて情報を読み取ることができ、今後は自社でアプリ開発も進め、日々の体調管理やトレーニング記録をアプリで管理できるだけでなく、ユーザーの状況にあわせてパーソナライズした情報の提供も考えている。ポロシャツの販売開始の時期については、改良を重ねた上で年内の販売開始を目指しているとのことだ。
記事原文はこちら(『TECHCRUNCH JAPAN』2015年6月18日掲載)
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、スマートポロシャツに関するニュースです。ウェアラブル機器、端末が注目を集めていますが、まさに今回のニュースは「着る」機器です。
「着る」だけで身体の情報をセンシングできれば、「装着」に対する違和感や抵抗は軽減されます。今回のニュースにもあるとおり、FORTUNA Tokyoは医療分野におけるIoT商品を約1年前から企画し、開発に着手したということで、おそらくこれまでの開発のなかで患者さんを含めて医療分野での様々な「負荷」をどう軽減するのか、という視点で開発に取り組んできたことが想像できます。
今回の「着る」ウェラブル機器は、継続的な計測への「負荷」をいかに軽減できるかという視点と、やはり男性向けファッションブランドとしてのこれまでの強みを活かした結果が「ポロシャツ」というスタイルになったのではないかと見ています。
ヘルスケア、特にウェラブル機器、端末において、お洒落と健康管理を実現するファッションからのアプローチは、絶対に必要だと感じています。ウェラブル機器、端末の健康ど真ん中からのアプローチでは、計測データの信頼性をアピールしている製品を良く見かけます。しかし、そのアピールが本当にユーザーにとって響く情報なのか、疑問に感じています。
計測データの信頼性を担保すべきことなのはもちろんのことですが、ウェアラブル機器なのだからこそ、「ファッション性」が重視されるのも当然なことになってきます。
ウェラブル機器にも、「ファッション」ブランドとのコラボなど、もっと身に付けたくなる機器や端末が多く出てくると「健康機器」から身に付ける「ファッションアイテム」のひとつとして拡大しいくような気がしています。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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