『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
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“1日1万歩も!パ・リーグ「歩数計アプリ」の効”
ダウンロード数がファンを中心に5万件突破
パ・リーグ6球団の公式歩数計アプリ『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』のダウンロード数が、2016年3月のリリースから2年4カ月で5万件を突破した。
『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』とは、パ・リーグ6球団の合弁会社であるパシフィックリーグマーケティング(以下、PLM)が提供しているスマホ用の歩数計アプリだ。
注目すべきは、この5万人のうち、6割弱が、国や自治体の健康づくり事業ではほとんどアプローチできていない30~40歳代の就労世代だという点だ。
しかもこのアプリを使って1日1万歩以上歩くファンも一定数いるという。なぜこのような事が実現できたのだろうか?
記事原文はこちら(『東洋経済オンライン』2018年8月25日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、歩数計アプリ『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』のダウンロード数が5万件を突破したというニュースです。
今回特に注目したいのは、一般的な職域や団体などの健康事業の取り組みの中でなかなか興味を示してくれない年代層30~40歳代が、同じ「歩数」を使ったサービスでもこの『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』では中心ユーザーになっている点です。
スマホの歩数計アプリを使った団体向け健康サービスは、複数提供されています。しかし、職域や団体向けの健康事業・サービスでは、参加率、継続率の低さが課題の一つとなっています。
特に30~40歳代の「健康事業」への参加率の低さは、共通の課題として捉えられています。
『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』の利用者の中心は30~40歳代で、その人達の中には1日1万歩以上歩く人達も一定数いるとのこと。
なぜ同じ「歩数」を使ったアプリのサービスなのに、職域や団体向けの健康事業の30~40歳代の人達は関心が低いのに、この『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』には積極的に参加している人達がいるのだと思いますか?
「歩数」を使ったアプリサービスとしては、一般的な団体向け健康サービスと『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』では機能的には大きく異なっていないと思います。全く異なる点として『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』では、「健康」というアプローチが徹底的に封印されていることだと思います。
たしかに『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』では、特定のプロ野球チームを応援するという目的意識やファン同士のつながりという点では、職域や団体向けの健康事業とは違いますが、それよりなにより「健康」という匂いや雰囲気を一切出さない、消しているというアプローチこそが、健康事業対しては消極的な30~40歳代に受け入れられているのだと思います。
職域や団体向けの健康事業では、提供者側はもちろん事業、サービスを採用する担当者の思いが強すぎるあまり「健康」ど真ん中はもちろん「健康」というキーワードが当然中心になってきます。本来サービスを使ってもらうには、利用者側の視点に立って、利用者が使いたくなるアプローチが大切なのです。
今回の『パ・リーグウォーク(プロ野球) 』の事例は、職域や団体向けの健康事業・サービスを提供する際の大きなヒントが隠れていると感じています。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
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