『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“~リアルとデジタルの融合で「日常」を「遊び」に~
心拍数や活動量でキャラクターを育成・進化させるウェアラブル端末型玩具
『バイタルブレス』第1弾「デジタルモンスター」”
バンダイは、心拍数や歩数などの活動データでキャラクターを育成・進化させるウェアラブル端末型玩具『バイタルブレス』シリーズを展開します。第1弾として『バイタルブレス デジタルモンスター』(6,380 円税込)を 2021年3月 13日に発売します。販売ルートは全国の玩具店、百貨店・家電・量販店の玩具売場、インターネット通販などです。
また、バンダイ公式通販サイト 「プレミアムバンダイ 」では限定の 『バイタルブレス デジタルモンスターver.SPECIAL』(7,260 円税込)を発売予定です。
多忙な現代社会において時間や場所にとらわれない遊びの提供を目指し、身に着けて遊ぶことができる「ウェアラブル端末型玩具」を開発しました。第1弾の『バイタルブレス デジタルモンスター』においては、デジモンと自分の活動データがリンクすることで、デジモンをより身近に感じながらお楽しみいただけます。
■『バイタルブレス』の特徴
『バイタルブレス』には心拍数計機能や歩数計機能が内蔵されており、心拍数や歩数などの活動データを活用した新しいエンターテインメントをお楽しみいただけます。本商品はカラー液晶を採用し、USB による充電が可能なリチウムイオンポリマー電池を搭載しています。さらに別売りのカード型連動アイテムを使用することで、さまざまなデータを追加することが可能です。PULSE LINK(パルスリンク)、TOUCH LINK(タッチリンク)、APP LOGLINK(アップログリンク)の 3 つの機能でユーザーと『バイタルブレス』がリンクし、自身の活動をコンテンツに反映することができます。
『バイタルブレス デジタルモンスター』の商品ポイント
本体付属の Dim カードを『バイタルブレス デジタルモンスター』に読み込ませると、バイタルブレス内にデジモンの卵である「デジタマ」が出現します。『バイタルブレス』を腕に装着し、デジタマから孵化したデジモンを毎日の活動に加え、エクササイズを中心としたさまざまなミッションを達成することで育成することができます。
♦PULSE LINK
ユーザーの活動データ(心拍数・歩数)にあわせてデジモンのバイタル値(状態)やメンタルが変動し、育成・進化に繋がります。
♦TOUCH LINK
スマートフォンなどの電波を発する IC 機器に『バイタルブレス』をタッチすることでオートバトルが発動します。バトルの勝率はユーザーの活動状況やデジモンのメンタルによって変化し、デジモンの育成・進化にも影響を与えます。
♦APP LOG LINK
専用のスマートフォンアプリ(3 月リリース予定)との連携。ユーザーの活動記録やデイリーミッションの追加、育成したデジモンをアプリ上のデジモン図鑑に登録することができます。アプリは今後アップデートを予定しており、全国のユーザーとオンラインバトルや複数のユーザーと協力して敵を倒す「レイドバトル」のほか、ランキングを閲覧することが可能となります。
デジモンの進化はバイタル値、勝率、ミッションの達成数によって変化します。ユーザーそれぞれの活動によって自分だけのデジモンの進化をお楽しみいただけます。
プレスリリースはこちら(株式会社バンダイ、2020年12月7日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、バンダイが発売を発表した心拍数や活動量でキャラクターを育成・進化させるウェアラブル端末型玩具に関するニュースです。
スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのウェアラブル端末は、生活の一部に浸透しつつあり、Apple WatchやXiaomiなどが販売数を伸ばしています。
ウェアラブル端末の多くは、ヘルスケア系のデータの計測、数値化、見える化が一般的な機能であって、スマホ側の専用アプリと連動して、それぞれのデータのより詳細情報が確認できるなど、あくまでもヘルスケアのデータをそのまま活用する、使用するというのが一般的です。
そのため、ウェアラブル端末の中でも特にフィットネストラッカーは、健康意識が高い人やスポーツのためにといった、ある意味あまり健康やスポーツに興味がない人には、データを使いこなすには、少しハードルがある機器になっているかもしれません。
しかし、今回のニュースのウェアラブル端末型玩具『バイタルブレス』は、健康やスポーツが入り口ではなく、あくまでも玩具、ゲームが目的のウェラブル端末であり、自分の活動データである心拍数・歩数などのデータも、ゲーム内で育成・進化に活用されるため、健康やスポーツに興味がない人であっても、自身の活動データに意味を持たせることができます。
また、自身のデータがゲーム内の育成・進化に影響するため、ゲーム内の育成・進化に向けて、自身の行動も変化していくといった良い循環につながっていくと思われます。
あまり健康に興味がない若い世代の人や行動変容ステージの「無関心期」の人達に向けては、「健康」を切り口に訴えても興味を示してくれませんが、今回のウェアラブル端末型玩具のようなゲームを切り口にしたアプローチであれば、ゲームを目的に最初の一歩のきっかけづくりには効果的ではないかと思います。
企業内での健康施策の取り組みで、フィットネストラッカーを社員に配る事例を良く見かけますが、社員の行動変容ステージを分析し無関心期や若年層に対しては、フィットネストラッカーなどよりもウェアラブル端末型玩具を配布したほうが、動機づけとしては効果的ではないかと感じています。
無関心期や若年層への健康へのきっかけづくりとして、ウェアラブル端末型玩具という切り口は、アイデアの一つして注目していっても良いテーマだと思います。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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