『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“電通、MOUSOUと業務提携”
リアルな実況・解説・歓声を聴きながらランニングできるアプリ『妄走 -MOUSOU-』の事業拡大とスポーツのDX化を目指す
電通は、ランニング中のエンターテインメントサービス事業を展開するMOUSOU社と業務提携しました。
MOUSOUが提供するランニングアプリ『妄走 -MOUSOU-』は、必要な情報をアプリに入力すると、自分が主役のマラソン中継を聴きながら走ることが出来るアプリです。GPSと連動することで、走行距離や速さなどに合わせてプロの実況・解説・歓声を聴きながらスターランナーの気分を味わいつつ楽しく走ることができます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、各地でマラソン大会の中止が相次いでいます。電通は、同様に中止となった大阪マラソンのオンライン化をMOUSOUと共同で大阪マラソン組織委員会に提案し、2020年12月5日(土)~20日(日)にオンラインマラソン大会「大阪マラソン2020 VIRTUAL」を開催しました。コロナ禍で地域間移動が難しい中、参加者の居住エリアでも大阪マラソンの臨場感を体感できるよう実況にはマラソン中継の経験豊富なアナウンサーの山下末則氏、解説には元マラソンランナーの瀬古利彦氏を迎え、実際の大会コースで目にする、名所旧跡やローカル情報などを盛り込んだ実況・解説を開発、提供することで約10,000名が参加するイベントとなりました。
電通及びMOUSOUは本業務提携を通じ、「大阪マラソン2020 VIRTUAL」で得た知見もふまえ、『妄走 -MOUSOU-』を活用した市民マラソン競技会やランニングイベントのDXによるマラソン(イベント)事業拡大支援、スポンサー価値向上にむけた広告の開発など、健康維持のためのマラソン需要の高まりとそれに伴う市民マラソンイベントの増加を背景に『妄走 -MOUSOU-』アプリのサービス拡充及び事業全般におけるプロモーション活動を共同で行ってまいります。2021年に10件の新規バーチャルイベントの立ち上げを目指します。
両社は、スポーツのDX化支援を通じて、「走る」という従来の体験をより楽しく新しい体験として提供できるようなサービスを開発し、スポーツの素晴らしさや価値拡大とともに一般生活者の健康増進にも貢献することを目指します。
プレスリリースはこちら(株式会社電通、2021年5月31日掲載)
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、電通がリアルな実況・解説・歓声を聴きながらランニングできるアプリ『妄走 -MOUSOU-』と業務提携して、事業拡大とスポーツのDX化を目指すというニュースです。
新型コロナウイルス感染拡大で、毎年各地開催されていたマラソン大会が軒並み中止になり、アプリを活用したバーチャルな大会が開催されていました。
一般的なアプリを活用したバーチャルな大会では、コースはともかく距離を走破してそのデータによって、大会での記録、完走ということになります。
しかし、オンラインマラソン大会「大阪マラソン2020 VIRTUAL」では、ランニングアプリ『妄走 -MOUSOU-』で大阪マラソンの臨場感を体感できるよう実況はもちろん、瀬古利彦氏の解説、そして実際の大会コースで目にする、名所旧跡やローカル情報などを盛り込んだ、実況・解説が提供され、約1万人が参加するイベントとなったようです。
コロナ禍によって、リアルなイベントが数多く中止になり、オンラインでの開催、展開に切り替えたイベントも数多かったですが、その多くは、リアルの置き換えであって
、バーチャルならではの工夫や楽しませ方の追求は少なかったような気がします。
しかし、今回電通とMOUSOUが連携して開催したマラソン大会「大阪マラソン2020 VIRTUAL」のような、バーチャルならではの工夫、楽しませ方を提供することで、イベント=リアルだけといった概念から、今後はイベント=リアル+バーチャルのハイブリッド型へと変化していくような気がしています。
今回のコロナ禍によって、経験したオンライン、バーチャルの活用、展開は、アフターコロナでは、単純にリアルに逆戻りではなく、リアル+バーチャルのハイブリッド型など、新たなスタイルにして活用していく必要があると、今回のニュースをみてあたらめ感じました。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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