『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ヘッドセットが分離するスマートバンド『HUAWEI TalkBand B6』”
ファーウェイ・ジャパンは、ヘッドセットになるスマートバンド『HUAWEI TalkBand B6』をビックカメラグループ限定で発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は21,780円。
スマートバンドの3D曲面ディスプレイ部分が着脱式で、取り出してヘッドセットとして利用できる。1.53型/460×188ドットのAMOLEDディスプレイはタッチパネル対応で、スマートバンドとして、ヘルスモニタリングやワークアウト計測に対応する。
バンドから取り外して、Bluetoothヘッドセットとして通話可能。「スマートフォンを取り出す必要なく電話に出られる」としている。
血中酸素レベル測定や心拍数・睡眠モニタリングに対応。呼吸トレーニグによるストレス解消などの機能も備えている。睡眠モニタリングでは、睡眠状況を記録し、昼寝も含めて睡眠スコアを分析。6つの睡眠課題を特定し、睡眠のための情報提供などを行なう。
7種類のワークアウトモードを搭載。ランニングや、屋内/屋外ワークアウトに対応する。SMSメッセージや電話着信、カレンダーイベントの通知もタイムリーに受け取れる。
記事原文はこちら(『Impress Watch』2021年7月17日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
ここ数年でスマートバンドも多彩な機能が装備されるようになりました。
腕に巻くスマートバンドが最初にブームになった頃(2013年あたり)は、加速度センサーで活動量が測れ、スマートフォンに共有できるくらいのものでした。それからメッセージ関連の通知、ランニングなどのトレーニングモードの利用、計測も心拍や血中酸素濃度など、医療でも活用できそうなレベルのものまで搭載されました。
10年も経っていないことを考えると、それなりに進化しているのだと実感させてくれます。
ただし、機能面が進化したことで、爆発的に売り上げが伸びたのか?と言うと、そんなことはありません。
確かに毎年発表されるスマートウォッチとスマートバンドを合わせた出荷台数は右肩上がりです。しかし、その数値を牽引しているのは「Apple Watch」です。それ以外は突出して伸びているとまでは言えないでしょう。
新たに組み込まれた機能が、生活の中の困りごとを改善してくれたり、買ってまで使いたいと思える価値あるものでないと、伸ばすのは難しいのが実態です。
今回紹介する『HUAWEI TalkBand B6』、取り立てて驚くような新規の機能があるわけではありません。
「バンドから取り外して、Bluetoothヘッドセットとして通話可能」
今までにある技術を組み合わせて誕生したものになります。
これが爆発的に売れるとまでは予測できるものではないかもしれませんが、ユニークだな。と思いました。
例えば、スマートフォンも年々大型化していますので、電話が鳴っても、バックに入れていてすぐに取り出せないかもしれません。そんなとき、腕から外して電話ができるわけですので、まさにカラダに装着できる携帯電話とも言えます。しかも手で持たなくてもよいので、両手が使えるのはありがたい人もいるでしょう。
今どき通常の電話を使う人がどれだけいるのか?という課題はあるかもしれませんが、特定の人にはニーズがありそうです。
またどこまで対応できるのか詳細はわかりませんが、例えばZoomなどで使えると、普段からヘッドセットを使っている人に取っては、これがあれば、別途ヘッドセットを持ち歩かなくても済みそうですね。
このように特定の人でよいので、明確な魅力となるものが打ち出せれば、新たな可能性が出てくると思います。
使う用途がよくわからないすごい機能より、現状の困りごと、利便性にアプローチする視点、ぜひ考えてみてください。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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