『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
============================================
“あすけんBLUEサークル『糖尿病生活習慣改善チャレンジ』”
あすけんは、1人では続けにくい食事改善を楽しく習慣化することを応援しています。
食事管理アプリ「あすけん」を開発するaskenは、習慣化アプリ「みんチャレ」を開発するエーテンラボと共に、11月14日の世界糖尿病デーに合わせて糖尿病患者や食習慣が気になる方の食事改善を支援するための企画『糖尿病生活習慣改善チャレンジ』を11月9日より開始します。
本取り組みは、糖尿病患者や食習慣が気になる方があすけんを使って食事記録・管理を行いながら、みんチャレで最大5人のチームを組んで毎日報告し合う、両アプリ内での取り組みです。同じ不調を持った人同士がチャットで毎日励まし合いながら取り組むことにより、1人ではなかなか続きづらい食事改善の習慣化を目指す仕組みを提供します。
askenは「ひとびとの明日を今日より健康にする」ビジョンのもと、糖尿病をはじめとする、継続的な食生活の管理が必要な持病を持つ方の生活習慣の改善や仲間づくりの支援に注力していきます。
プレスリリースはこちら(株式会社asken 2021年11月9日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
“~ライオン流健康サポート『“GENKI”アクション』~
従業員の健診データより「将来の健康リスク」を見える化
AIを活用したデータ分析でより良い健康習慣の定着化を目指す”
ライオンは、従業員の健康意識の向上・自発的な健康行動の実践を促す取り組み「ライオン流健康サポート『“GENKI”アクション』」を展開しています。このたび、独自開発した健康リスク予測で健康診断データから「将来の健康リスク予測とその見える化」を行い、個人別に健康リスク予測を提示し行動変容を促す提案を実施しました。社内での検証の結果、約8割が行動を変える意思があることが分かりました。さらに、口腔セルフケア習慣のデータ分析から歯間清掃用具の利用頻度と口腔健康との高い相関性を見出し、歯間清掃用具利用・社内キャンペーンを実施した結果、定着率10%アップが確認されました。今後も継続したデータ分析を起点としたより良い健康習慣の定着化、および健康習慣のデジタルトランスフォーメーションを進めていきます。
プレスリリースはこちら(ライオン株式会社 2021年11月8日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
“LINEでのチャットbotとメンタルトレーナーによる『無理せず続く!スポーツ習慣サポート』プログラムを開始~スポーツ庁委託事業 令和3年度「Sport in Life推進プロジェクト」に採択~”
日本メンタルトレーナー協会は、スポーツ庁委託事業である令和3年度「Sport in Life推進プロジェクト(ターゲット横断的なスポーツ実施者の増加方策事業)」に採択され、2021年10月28日(木)~2022年1月31日(月)の期間において、LINEでのチャットbotとメンタルトレーナーによる『無理せず続く!スポーツ習慣サポート』プログラムを開始致しましたのでお知らせします。
プレスリリースはこちら(一般社団法人日本メンタルトレーナー協会 2021年11月4日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
============================================
『mHealth Watch』の視点!
これまで私が紹介する注目ニュースでは、1つのニュースにフォーカスしてコメントさせていただいておりましたが、今回は3つのニュースを通して気になるキーワードについてご紹介したいと思います。
今回ご紹介するニュースはそれぞれ全く別の領域なのですが、共通して言えることは、「習慣」「定着」にアプローチ、取り組んでいることです。
ヘルスケアサービスの中で、大きな課題として捉えられているのが「健康行動の習慣化」をどうサポートし導けるかです。ヘルスケアサービスを提供していれば、この「健康行動の習慣化」は避けれては通れない大きな課題なのです。
これまでのヘルスケアサービスは、この「健康行動の習慣化」に向けては、習慣化に向けての周辺的なサービス、機能を提供して、本流である「習慣化のサポート」には踏み込まない、あえて踏み入れないスタンスをとっているケースが多かった印象です。
理由としては、「習慣化のサポート」を本気でやろうとすると、コストがかかる、効率が悪い、手間がかかる、サポートの方法、アプローチが多岐に渡るなどなど、やはりビジネス優先で考えた時に、二の足を踏む傾向が強かったテーマだったからです。
しかし、最近のヘルスケアサービスでは、上記の3つのニュースの通り「健康行動の習慣化」に向けてそれぞれのスタンスで踏み込んだサービスを提供したり実証を積み重ねてきています。
私の感覚からすると、ようやくヘルスケアサービスの本流である「習慣化のサポート」に工夫しながら取り組みはじめてきている印象です。
この「習慣化のサポート」については、機能システム、コンテンツなどを準備すれば対応が可能だといった安易な考えでは成立しない、なかなか難しいテーマであり、これまでのヘルスケアサービスで解決できていないものなのです。だからこそ、各社が少しずつアプローチを開始してきている状況なのです。
「習慣化のサポート」は、これを提供すれば解決できるといった簡単なものではありません。
しかし、少しずつでも各サービスの立ち位置で、「健康行動の習慣化」にアプローチすることで、やり方、方法など効果的な手法が見つかってくるはずなのです。
この「習慣化のサポート」は、今後ますますアプローチしてくるサービスが多くなってくると思われますが、「健康行動の習慣化」の本質をしっかりと理解した上でアプローチしているかどうかが問われてきます。
小手先だけの「習慣化のサポート」では「健康行動の習慣化」に導くことができません。本質を見極めた上で、覚悟をもって取り組むテーマです。
それらを理解した上で、本気で「健康行動の習慣化」にアプローチするサービスが数多く出てくることを期待したいと思います。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
Comments are closed.