『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。

今回注目したニュースはこちら！
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“健康に対する投資意識を調査 時間への投資は3262万人、お金への投資は2677万人 20代の投資意識の高まりに価値観の変化
～「休養・抗疲労白書2023レポート」Vol.3～”

日本リカバリー協会は、日本疲労学会、ベネクスと共同で、2017年から全国10～14万人（20～79歳※、男女各5～7万人）に対して行っている健康及び生活状況に関するインターネット大規模調査「ココロの体力測定」を、2023年4月18日から5月23日に実施。今回は、「健康に対する投資意識」を2021年と比較分析した結果をまとめました。

【調査サマリー】

■健康に時間投資意識のある人は3261.9万人、意識のない人は2604.8万人
■健康にお金投資意識のある人は2676.9万人、意識のない人は3231.7万人
■健康に対して【時間】と【お金】両方に投資する人は2220.0万人
■健康に時間投資意識のある人は男性で36.6％、女性で34.2％、健康にお金投資意識のある人は男性で31.3％、女性で26.8％
■時間、お金ともに健康に時間を投資する人は過去2年で減少、投資しない人が増加
■健康に時間投資意識のある人は、男性は20代、女性は70代が最も多く、健康にお金投資意識のある人は男女とも20代が最も多い

※人口換算は、総務省統計局の令和5年5月22日公表【2023年（令和5年）5月1日現在（概算値）】の20～79歳9217万人を採用し、性別・年代別に係数化を行い算出した。
出典URL：https://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/202305.pdf

プレスリリースはこちら（一般社団法人日本リカバリー協会 2023年8月17日掲載）

※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。

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『mHealth Watch』の視点！

今回注目するのは、健康に対する「時間」と「お金」の投資意識に関しての調査結果のニュースです。特に私が注目したのは、年代、性別の健康に対する「時間」と「お金」の投資意識の違いです。

一般的には、健康への「時間」と「お金」の投資については、年代が上がれば、意識も高まっていくものだと思ってました。

しかし、今回の調査は結果では、そんな私の勝手な思い込みは一気に崩れました。

実際には、健康への「時間」の投資で女性の60代が一番高かった以外は、健康への「時間」の投資で男性では20代がトップ、そして健康への「お金」の投資では、男女とも20代がトップです。

ちなみに、女性で60代がトップだった健康への「時間」の投資でも、60代に次いで多いのは女性20代と、軒並み男女とも20代の健康への「時間」と「お金」の投資意識が高い結果になっています。

今回の調整結果では、特に20代の健康への「時間」と「お金」の投資意識が高い結果に対する考察等はありませんが、いまの若い世代では健康への意識が大きく変わってきていることは事実のようです。

私がまだ若い頃は、徹夜や飲酒、喫煙などなど、不健康が自慢になっていた時代でした。

そのままの意識で年齢を重ねてきて、健康と真正面に向き合う機会がなかった人達の年代は、今回の調整結果では、健康への「時間」と「お金」の投資意識が軒並低い結果になっています。

仕事面や収入面、子供の教育、親の介護などなど、年代によって自分の健康への投資の優先順位が低くなってしまう要因が存在するのも事実ですが、やはり意識としては、現在の若い世代（20代）の方が、中高年よりも健康への「時間」と「お金」の投資意識は高い傾向であるのは事実だと思います。

しかし、現在の若い世代（20代）が年齢を重ねていき、中高年になった時には、現在の中高年の世代よりも確実に健康リテラシーは高く、健康な人の割合が高まるのではないかといった期待が持てるような気がしています。

そのためにも、いまの若い世代の健康への意識や「時間」と「お金」の投資への意識の高さをキープしたまま年齢を重ねるようなアプローチが必要なのかもしれません。

健康に触れる機会、健康を考える機会を定期的に設ける仕組みが今後のポイントになってくるのではと思います。

 

『mHealth Watch』編集委員　里見　将史

株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。（一財）生涯学習開発財団認定コーチ。