『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“AI メンタルヘルスアプリAwarefyに、心の成長をサポートする「AIコーチング」を搭載。24時間いつでもどこでも手軽にセルフコーチング力を身につけ、自己成長を実現”
Awarefy AI構想の第5弾。今後も心の健康と成長をサポートするAIの機能開発を推進してまいります。
「心の健康と成長を支えるデジタル・メンタル・プラットフォームを実現する」をミッションに、AI メンタルヘルスアプリ「Awarefy(アウェアファイ)」の企画・開発・運営を行うAwarefyは、心の成長をサポートする「AIコーチング」機能をリリースいたしました。
現代社会では、ビジネス環境の目まぐるしい変化に伴い、経営層やマネジメント層は常に高いパフォーマンスを求められ、これがストレスやメンタルヘルスの問題を引き起こしています。特にマネジメント層や管理職においては、日々の判断や、部下のマネジメントなど多くのプレッシャーを感じており、心の健康を蝕みかねない大きな要因となっています。
このような状況下で、自己理解と自己成長を促す「コーチング※」はビジネスや自己啓発の領域で重視されています。
※コーチングとは、個人またはチームが目標達成やパフォーマンス向上、自己実現を効果的に行うためのサポートを提供するプロセスです。コーチがクライアント自身が持つ問題解決能力やポテンシャルを引き出し、具体的な行動変化を促すことを目的としています。
広く浸透しているコーチングは、コーチングをする人(コーチ)とコーチングを受ける人(クライアント)が一対一で対面、またはオンラインツールを活用し対話をしながら、クライアントのありたい姿の実現や課題の解決に向けて、サポートするのが一般的です。しかしこれらの多くが、時間と場所を選び、また費用も1万円〜など、忙しいビジネスユーザーにとっては利用ハードルが高い一面もありました。
AIメンタルヘルスアプリAwarefyではコーチングが果たす価値(課題解決、目標達成、自己肯定感、自己効力感の醸成など)をAIを通じて24時間いつでもどこでも受けたい時に、従来にない速さと手軽さでセルフコーチング力を身に付ける機会を提供します。
A Iコーチングとは
本サービスは、Awarefyの「プレミアムAIプラス」プランに対応しております。
AIコーチングは、Awarefy AI 内で独自にチューニングした、コーチングのフレームワークを用いて提供します。ユーザーが抱える、現状の課題をチャット形式で答えていくことで、具体的な考え方や解決方法、目標達成におけるプロセスをAIが提案します。
また、AIコーチングの技術的な特徴の1つとして大規模言語モデル(以下LLM)を活用しています。既存のAIチャットにもLLMの技術は既に活用されていますが、コーチングのように、ユーザーの状況に応じてトピックが移り変わる対話を行うためには、単純な質問形式だけのチューニングでは限界がありました。
一方的な質問だけにならないよう、Awarefy AIでは役割として、コーチングの対話をするAIだけでなくコーチングのプロセスを管理するAIを別で設けることで円滑なコーチングが行えるようになっています。
AIコーチングの具体的な流れ
今回話すコーチングテーマを設定し以下①〜④トピックを進行する。
① テーマを選んだ理由の深掘り
② 理想状態の確認
③ アクションの明確化
④ テーマのまとめ
AIコーチングの利用シーン
・今日、発生したトラブルに対して明日までに解決の糸口を探しておきたい。
・日常で発生したモヤモヤや不安な気持ちを軽減できる考え方を知りたい。
・コーチングに興味があるが、自分に合うか不安なので手軽に試してみたい。
・すでに受けているコーチングセッションの効果を高めるために、今の自分の考えを整理しておきたい。
Awarefyで利用できるAIコーチングはAIチャット同様、24時間いつでもどこでも自分が受けたい時や、限られた時間の中でもすぐに受けられるのが魅力です。
また、Awarefyアプリの利用ユーザーであればAIコーチングの機能に限らず、メンタルヘルスに関する総合的なサポートを受けられるので、ユーザーが自分自身の心の健康をより良く理解し、心の成長と具体的な改善へとつながるきっかけを提供します。
Awarefyは、ユーザーの心の成長にもフォーカスしていくことで、「心の健康と成長を支えるデジタル・メンタル・プラットフォーム(DMP)」の実現に一層近づけ、日々の生活面からビジネス面のパフォーマンス向上まで総合的にサポートしてまいります。
プレスリリースはこちら(株式会社Awarefy 2024年4月9日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目したのは、AIメンタルヘルスアプリに「AIコーチング」機能が追加されたというニュースです。
最近、ヘルスケアのアプリを含めてサービスに「コーチング」機能が追加されるケースを多くなっている印象です。
しかし、この「コーチング」機能について詳しくみてみると、人、専門家の介入があることを「コーチング」機能として提供されているケースも多く、本来の「コーチング」のコミュニケーションを通したサポート、アプローチとして提供されているケースはままだまだ少ない印象です。
今回のAIメンタルヘルスアプリAwarefyに追加された「AIコーチング」機能は、コーチングのコミュニケーションをベースにしたアプローチになっているようです。
コーチングのコミュニケーションは、目標、ゴールに導くといったポジティブな領域で扱われることが多く、メンタル、ストレスなどのマイナス面の領域で活用されるケースでは、コーチングではなくカウンセリングのコミュニケーションの方が一般的です。
今回のAIメンタルヘルスアプリでの「AIコーチング」の活用では、心の成長をサポートするということで、課題の解決といったネガティブな領域でのアプローチではなく、心の成長といったポジティブな領域でのアプローチになっており、メンタルとコーチングのコミュニケーションの組み合わせとしては新しいプローチという印象です。
また、ヘルスケアサービスにおけるコーチングのコミュニケーションの活用で課題になってくる、人やコスト面に対しては、人が関わるコーチングコミュニケーションではなく、セルフコーチングという形式で、24時間いつでもどこでも受けたい時に自ら受けられ、自らセルフコーチング力を身に付けるといったアプローチになっているのも特長の一つかもしれません。
AIを活用しセルフコーチングというスタイルでもコーチングのコミュニケーションを通して、コーチング本来の対象者自らの気づきに働きかけて行動の変化、行動の継続に向けたアプローチが可能だということを今回のニュースを見てあらためて感じました。
それと同時に、コーチングは1回のコミュニケーションで成果、効果を発揮するものではないため、対象者起点のセルフコーチングがどれだけ継続的なコミュニケーションにつながっていくのかという点は気になっている部分です。
コーチングのコミュニケーションとは別に、対象者に寄り添ったサポートを通して、ベストなコーチングのタイミングを投げかけるなど、サービス全体でのコミュニケーションと連動させることでAIコーチング機能が力を発揮するのでないかと強く感じしました。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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