『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“明治「見える化」サービス第二弾!注目の“短鎖脂肪酸”に着目した腸内タイプ別パーソナルケア『Inner Garden(インナーガーデン)』”
2024年12月12日よりEC販売開始
明治は、明治「見える化」サービス第二弾として、腸内で有効な働きをするといわれている“短鎖脂肪酸”に着目し、腸内フローラ検査とその結果に基づいた腸内タイプ別のパーソナルココア飲料をセットにした新たな健康ソリューション『Inner Garden(インナーガーデン)』を開発しました。
そのEC販売を、本日2024年12月12日(木)より開始します。
‘’短鎖脂肪酸‘’は、腸内細菌が産生する代謝物質であり、全身の健康に対してさまざまな好影響をもたらすことがわかっています。「Inner Garden」はその人の腸内細菌のタイプに合わせて ‘’短鎖脂肪酸‘’を効率的に生み出すことに着目したパーソナルなサービスです。
腸内細菌叢(腸内フローラ)の構成は人によって千差万別なだけでなく、‘’短鎖脂肪酸“をつくる腸内細菌もさまざまあり、腸内細菌によって好む栄養源が異なることもわかっています。そこで本サービスは腸内細菌測定により、腸内フローラを5つのタイプに分け、そのタイプに合わせた栄養源を配合した商品をお届けします。
■『Inner Garden』の特長
特長①:腸内フローラ検査
腸内細菌を測定し腸内タイプを見える化!
特長➁:腸内タイプ別飲料
自分の腸内細菌が欲する栄養源を手軽に摂れるココア飲料が届く!
特長③:健康アドバイス
生活習慣アドバイスで継続的に健康生活をサポート
『Inner Garden』は、短鎖脂肪酸の普及と社会実装に貢献するメタジェンの開発・監修と、臨床検査で国内トップクラスの知見を有するH.U.グループホールディングスの子会社、H.U.グループ中央研究所による腸内フローラ検査、 明治の腸内細菌研究の知見・技術蓄積を生かして開発されたサービスです。
■開発の背景
近年、健康意識の高まりを受け、腸内環境市場は約1,500億円の規模となっています。当社は、2026中期経営計画の実現に向けて国内事業の新たな可能性を探求するなかで、腸内細菌と健康課題の関係性について着目し研究を続けてきました。このたび、長年にわたる腸内細菌研究の知見と技術の蓄積を活かし、社内新規事業開発の一つとして約3年をかけ、お客さま一人ひとりの腸内環境に寄り添った本サービスの開始に至りました。
今回着目している“短鎖脂肪酸”は、全身の健康に対してさまざまな好影響をもたらす物質として世界中で研究報告がなされており、食品業界でいま注目されている分野の一つといえます。2024年11月27日には「一般社団法人 短鎖脂肪酸普及協会」が発足し、まさにその有用性の啓発や社会的実装に向けての活動が活発化しています。
■『Inner Garden』の概要
本サービスでは、短鎖脂肪酸を産生することが明らかになっている腸内細菌の代表的な5菌属(バクテロイデス、ルミノコッカス、フィーカリバクテリウム、プレボテラ、ビフィドバクテリウム)について、便を検体とし腸内細菌を測定し、その人の腸内でどの菌属が優勢かを調べ、タイプ分けを行います。そして、測定結果に基づいてお客さまの腸内タイプを5つに分け、タイプに合わせた素材を配合したココア飲料を、全5品のラインアップのなかから選定し提供、摂取していただきます。
また、専用サイトで、5菌属それぞれの量を偏差値化した「菌偏差値」と、腸に良い生活ができているかの独自指標「ガーデンスコア」を確認することができます。ユーザーは提供された飲料を一定期間飲用した後の再測定により変化を確認することができます。さらに、生活習慣アドバイスや腸に関するコラムなどを配信し、お客さまの健康生活を継続的にサポートします。
本サービスを通じて、食事、運動、睡眠などと並ぶ健康習慣として“自分の腸内環境を知って育てる”を幅広く根付かせていくことを目指していきます。
プレスリリースはこちら(株式会社 明治 2024年12月12日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目したのは、明治が提供を開始した腸内タイプ別パーソナルケアのニュースに関してです。
明治では、健康診断では把握できない体の状態を可視化し、適切な情報や商品を提供する「見える化」サービスの第一弾として、これまでに唾液から免疫状態を把握できる「免疫チェック」を2024年9月から提供しています。
今回の腸内タイプ別パーソナルケア『Inner Garden(インナーガーデン)』は、この「見える化」サービスの第二弾としての提供です。
このサービスは、腸内細菌の中の「短鎖脂肪酸」に注目し、腸内フローラ検査とその結果に基づいた腸内タイプ別のパーソナルココア飲料をセットにしたサービスが特徴です。
「腸活」「腸内フローラ」という言葉は既に一般に浸透してきており、便通改善はもちろん免疫や疲労、肥満、そして睡眠などなど幅広い効果が期待できると言われていて、多くの食品やサプリメントが提供されています。
今回明治が提供を開始した腸内タイプ別パーソナルケア『Inner Garden(インナーガーデン)』は、腸内フローラ検査とその結果に基づいた腸内タイプ別のパーソナルココア飲料をセットにしたサービスで、単純な商品提供とは異なり、腸内の「見える化」からその結果からその人に合わせたパーソナルな商品提案ということで、通常の物売りとは異なっています。
腸内細菌の検査による「見える化」だけのチェック機能だけで終わるのではなく、その結果から個別化(パーソナライズ)した商品提供で解決、改善策までつなげるソリューションがセットされているのです。
ヘルスケアのサービスでは、消費者は単純なチェック、見える化には大きなお金は出し難く、逆に本人が感じている課題に対する解決策、改善策である商品、サービスには大きなお金を出す傾向が強いのです。
そのため、ヘルスケアサービスで成功としている事例を見てみると、見える化と解決、改善策をセットにした「チェック&ソリューション」という組み合わせで提供しているサービスが多いです。
今回、明治が提供を開始した腸内タイプ別パーソナルケアは、まさに「チェック&ソリューション」の型になっています。
この「チェック&ソリューション」では、チェックから導き出されたソリューションで「個別化」「パーソナライズ」された商品、サービスの提供こそが、利用者にとって納得感が増すポイントなのです。
このように、「チェック&ソリューション」という組み合わせで、「個別化」「パーソナライズ感」を高めることは、利用者がお金を出しやすくするポイントが複層的になっているので、せひ今回のニュースを参考にしていただければと思います。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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