4月18~20日の3日間にわたって開催された『ヘルスケアIT 2018』。本レポートでは、20日に行なわれたセミナー「メンタル予防を生産性向上に転換する健康経営におけるモバイルヘルス」の模様をお送りします。(取材:小松智幸)
海外事例にみる健康経営のヒント
株式会社スポルツ 渡辺武友(mHealth Watch)
「メンタル予防を生産性向上に転換する健康経営におけるモバイルヘルス」セミナーは、前半を事例紹介、後半を国内サービスのプレゼンテーションという2部構成で行なわれた。前半では、mHealth Watchエディター渡辺が登壇し、健康経営を推進する海外サービス「Happify」と「Optisom」の事例を紹介。
「Happify」は、メンタル不調に悩む人をターゲットとした300万ユーザーを擁するアプリプラットフォーム。効果的な行動療法へのアクセス改善をミッションとし、ゲーム形式のスキル学習プログラムを通じて行動変容を促す。
Optisomの運営する「ProjectZ」は、従業員の睡眠への意識向上をサポートするBtoBプログラム。良質な睡眠から従業員が持つ最高のポテンシャルを引き出すことを目指し、認知行動療法に基づくセラピープログラムを提供している。
株式会社富士通ゼネラル 健康経営への取り組み
株式会社富士通ゼネラル 健康経営推進室室長兼人材開発部主席部長 佐藤光弘氏
続いてmHealth Watchインタビュー記事でもおなじみの佐藤光弘氏が登壇し、富士通ゼネラルの健康経営の取り組みを紹介。自社の事例として、健康経営推進室の設置からCHO(最高健康責任者)選任、「ホワイト500」認定、健康管理センター新設計画など、活発な取り組みを紹介した。
対して従業員向けの施策では、健康経営の必要性を認識する5つのパターン、健康管理システムの導入、ストレスチェック組織評価の活用などを挙げ、実施結果を交えて発表。
ほかにも健康診断前の生活習慣見直しチャレンジや神奈川県主催の企業対抗ウォーキングへの参加など、精力的な活動内容が披露された。
従業員が前向きに取り組み“結果健康になる”健康サービス
後半では渡辺、佐藤光弘氏をモデレーターに、5つの企業がプレゼンターとして自社のサービスをプレゼンテーションした。
<プレゼンテーションされたサービス>
・「日立健康経営ソリューション」
(日立製作所 社会イノベーション事業推進本部 健康経営プロジェクトリーダー 川上昌毅 氏)
従業員が“生活リズム”を身につけることができる健康支援サービス。
・「コンケア」
(東京メンタルヘルス 専務取締役兼法人事業部長 武藤収 氏)
従業員のコンディションを可視化し、やる気と生産性工場につなげるメンタルケアサービス。
・「あすけん:ブレイン・コンディショニングプログラム」
(ウィットあすけん事業部 部長 今木慈子氏)
食事、運動、睡眠管理で脳の働きを整えるブレイン・コンディショニングプログラム。
・「Noom」
(Noom Japan代表 濱嵜有理氏)
米国発のオンラインコーチングサービス。マインドフルネスによる生産性向上への取り組み。
・「COCOLOLO(ココロ炉)」
(WINフロンティア取締役CAO 博士(工学)駒澤真人 氏)
スマートフォンのカメラでストレスチェックを行い、AIキモチ予報を提供するメンタルケアサービス。
以上、セミナー概要でした。セミナー会場は広めのスペースながら、席は多くの来場者で埋められ、健康経営に対する注目度の高さがうかがえました。
Comments are closed.