『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
============================================
“富士通エフサス、残業抑止ソフト『IDリンク・マネージャー』をSaaS化”
富士通エフサスは、『FUJITSU Software IDリンク・マネージャー 長時間残業抑止 SaaS』の販売を開始すると発表した。
これは長時間労働を抑止し、働き方改革を支援するソリューション『IDリンク・マネージャー』をSaaS化したもの。機能としては終業時刻前など特定の時刻に、PCに定時退社促進や残業申請起票のポップアップメッセージを表示させ、さらにPCを強制シャットダウンさせることで長時間残業を抑止する。上司は事前の残業申請に基づき、部下の残業時間や業務内容の把握ができ、コミュニケーションの活性化や、社員のワーク・ライフ・バランス向上を推進することが可能とうたっている。
記事原文はこちら(『CNET Japan』2017年5月30日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
============================================
『mHealth Watch』の視点
健康経営において、「働き方改革」はセットで考えていかなればならない重要なポイントとなり、最初に着手したいのが「残業」ではないでしょうか?
残業をなくす取り組みは、各社いろいろアプローチしているようですね。朝型勤務に変える。残業申請していないと部屋の電気が消される。など、強制力を持った取り組みも見受けられます。
今回紹介する『FUJITSU Software IDリンク・マネージャー 長時間残業抑止 SaaS』も、まさに残業申請がなければ自動的にPCが利用できなくなるというものです。管理者視点としては、ルールが決まれば一括管理できて便利な機能と言えるでしょう。
問題は従業員の視点です。上司が残っているからと、いやいや残業させられていたのであれば、時間で強制的に終われるのは歓迎されるでしょう。
しかし、目標を達成するため、自分の意思で前向きに残業している場合であれば、その人のモチベーションを削ぐことになります。また、残業して結果を出すことが、評価されていると思っていた人にとっては、自分が否定されたと思ってしまうこともあります。
やり方によっては、従業員のメンタル面に悪い影響を与える場合もあります。結果、生産性を下げてしまい、本末転倒になってしまうこともあるでしょう。
自社にとって何のための健康経営かを明確にした上で、ソフト面とハード面を考慮した仕組みを導入することが大切になります。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
Comments are closed.