製薬会社のMSDが、糖尿病領域における医療課題を解決するビジネスプランコンテスト『Diaetes Innovation Challenge』を開催しました。
多数の応募があった当コンテストの最終審査会・表彰式が11月18日(土)に行われました。ファイナリストは以下の5組です。
「脳にいいアプリ」/株式会社ベスプラ 遠山陽介氏
「歯っぴ~歯ブラシをIoTでつなぐ」/九州大学ビジネススクール 小山昭則氏
「Mealthy」/株式会社Mealthy鈴木勝之氏
「ロボホン」/株式会社プライム・ファクターズ 岩渕崇氏
「みんチャレ」/エーテンラボ株式会社 長坂剛氏
<最優秀賞>
「みんチャレ」/エーテンラボ株式会社 長坂剛氏
「みんチャレ」は、5人一組のコミュニティにより習慣の継続化を支援するアプリで、通常の8倍の成功率69%、継続率50%と評価も高い。その「みんチャレ」の継続率の高さを活かし、糖尿病患者のアドヒアランス改善に役立てる提案を行った。
Once Weekly製剤は週1回の服薬のため、患者負担は少なくなるが、週1回だけだと逆に習慣化しにくい。習慣化するためには毎日意識付けしていく必要がある。「みんチャレ」を使うことで、運動療法やヘルスナレッジを提供し、コミュニティで仲間と取組み継続を促す。
糖尿病は高齢者が多く、スマートフォンの利用は少ないと思われているが、現状の高齢者への普及状況を踏まえると、3年後には8割がスマートフォンユーザーとなっているため、「みんチャレ」でのアプローチは可能性が高いと思われる。
審査員の評価ポイント:
糖尿病におけるリアルのコミュニケーションの仕組みをうまく取り入れられていて、医療スタッフが運用することをイメージしやすい。今の時代に合わせたアドヒアランスのやり方と言える。また仕組みもシンプルなので応用した使い方ができるのもポイントである。
その他、<優秀賞>としてプライム・ファクターズの「ロボホン」、<アライアンス賞>として九州大学ビジネススクールの「歯っぴ~歯ブラシをIoTでつなぐ」が選ばれました。
今回、アプリサービスが3組、デバイス+サービスが2組でしたが、このようなコンテストでは見た目でわかりやすいデバイスを利用したものが選ばれる傾向がありますが、最優秀賞にはアプリサービスである「みんチャレ」が選ばれました。「みんチャレ」は、糖尿病患者の支援で最も難しい、生活習慣の改善に貢献する「継続」に着目したサービスである点が評価されたました。
「みんチャレ」への評価からも、「継続」に効果を上げている予防領域でのサービスは、糖尿病をはじめとした生活習慣病の支援に率先して乗り出していくべきであると思えました。(取材:渡辺武友)
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