『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Welltok、Mindbloomの買収によりモバイルヘルスゲームコンテンツを増加”
消費者が健康になるための意思決定に役立つ手段として、ゲームに対する関心が高まっている。Welltok社はシアトルを拠点とするゲームデベロッパーMindbloom社を買収した(買収金額は非公表)。加入者に健康的な行動を指導し、動機づけにするコンテンツを提供する保険会社との協力により、このデジタルヘルス企業はMindbloom社のモバイルヘルスゲームアプリを同社の『Café Well』プラットフォームに加える。
Welltok者の会長兼CEO・Jeff Margolis氏は、ある声明のなかでMindbloom社を買収した理由について、「当社は、行動科学とユーザーを中心とするデザイン設計ルールを、健康関連コンテンツと統合して優れた顧客経験をもたらすMindbloomチームの能力に感銘を受けた」と語っている。
Mindbloom社は2008年、ゲームプロデューサーChris Hewett氏と元Amazon役員Brent Poole氏によって設立された。同社の目標は、ユーザーが自身の生活品質を改善し、自身にとって重要なものを優先する方法の気づきをサポートすること。保険会社Aetna社は、ゲームを従業員と加入メンバーに提供している。
Hewett氏はインタビューのなかで、「景気後退の際、会社をいかに成長させ、お金をどのように使うかについて真剣に考えるようになった」と述べている。投資家のなかには、著名なKeith Kegley氏やJon Kiehnau氏などがいる。
記事原文はこちら(『MedCityNews』3月20日掲載)
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『mHealth Watch』の視点
米国の健康保険会社が、契約企業に提供するサービスによる「従業員の健康予防による医療費削減」は、重要なポジションを占めている反面、病気になっていない、特に20~30代の若手従業員を予防行動に向かわせるのは、かなり難しいです。
ここ1~2年はフィットネスデバイス、スマートフォンアプリのブームもあり、以前より興味を持たれたり、取り組む人も増えてきましたが、継続的に健康行動に移してもらうのは、これまた難しい状況です。
保険会社(およびディジーズマネージメント企業)が予防サービスを提供するにあたり、率先して取り入れているのが『モバイルヘルスゲーム』。ゲームをプレイすることが、健康行動につながる、という考えのものです。
今回、Welltokが買収した『Mindbloom』は、以前から大手健康保険会社のAetnaにコンテンツ(アプリ)を提供していました。Mindbloomはすでに5つのモバイルヘルスゲームをリリースしています。同業者としては『MeYou Health』が挙げられます。彼らも多くのヘルスゲームを、モバイルアプリに限らずリリースしています。
なぜ、複数のコンテンツ(アプリ)なのか? というと、多くのテーマが必要なのもありますが、やはり多様化するニーズに合わせ、タッチポイントを増やすことも重要になるためです。MindbloomやMeYou Healthのコンテンツ(アプリ)には、かなりヒントがありますので、それぞれチェックしてみてください。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器の研究を行ない、健康ビジネスメディア「ヘルスビズウォッチ」を中心に海外のトレンド情報などを発表している。
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