Radiologyで公表された研究は、複数の硬化症を持つ患者が任天堂『Wii』の高い集中度が要求されるビデオゲームをプレイすると脳の微細構造に改善がみられ、結果として患者のバランスが向上することを示している。
研究者たちは、ビデオゲームが患者の小脳脚(cerebellar peduncles)という、身体の調整を司る脳の分野に変化をもたらすか確認するための治験を実施した。このトライアルで使用されたのは、『Wii』のバランスボードで、ユーザーの足の動きを感知し、それをゲームに取り入れる任天堂のアクセサリーデバイスである。
この研究は27人の参加者を対象に、24週間続けられた。研究者は調査前にすべての対象者から脳の画像と姿勢のデータを採取した。同じことを12週間目と調査後に行なった。
24週間後、ビデオゲームは患者の小脳脚に変化をもたらしたが、その変化は12週間以上続かなかったことが判明した。
研究者は論文で、「この研究の主たる知見は、双方の優れた小脳脚が、ビジュアル的なフィードバックトレーニングを使ってバランスを改善させることを目的に行なわれた、12週の介入期間の後で顕著に改善したことです」と説明している。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』9月2日掲載)
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