Take stress off auto-pilot from meQuilibrium on Vimeo.
『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“meQuilibrium、従業員のストレス管理アプリで900万ドル調達”
ボストンに拠点を置くmeQuilibrium社は、モバイルストレス管理プログラムを開発した企業。先日、Chrysalis Ventures社の参加を得て、Safeguard Scientifics社が主導する資金募集で900万ドルを調達した。
meQuilibrium社最高経営責任者のJan Bruce氏は、「ストレスが従業員にとって第一の脅威です。これが、慢性の健康障害や欠勤、生産性の喪失、不健康な生活習慣行動の原因となります。対抗手段は『レジリエンス(回復力、抵抗力)』で、ウェルネスと健康とのつながりにおける影の主役です。それは、ウェルネスに関するソリューションがまだ対応を始めてさえいないような方法で、ビジネスに大きな影響を与えられます。meQuilibriumは、レジリエンスの持つ力を雇用主にもたらし、すべての従業員の個人的幸福感を増加させつつ、中核的な業務プロセスに影響を与え、測定可能な成果をもたらします」と、声明で語った。
雇用主は、本サービスを従業員に提供することで、従業員がストレスを管理し、職場での積極性を高められる。まず、従業員はモバイル機器やデスクトップ上でmeQストレス評価を受ける。この評価は、ユーザーの性格タイプや思考パターン、習慣、ライフスタイルを判断するための140個の質問からなる。これにより、ユーザーの生活においてどの領域が最大のストレスとなっているのかが明らかになる。
meQuilibriumは、ユーザーに対し、ストレスがどこにもっとも現われているか、一定の物事に対し、なぜストレスを感じるのかを説明する行動計画を提供する。この行動計画は、従業員がストレスを軽減するために、どのようなスキルを向上させられるかを明らかにする。また、強みと弱みの両方を勘案したmeQスコアも表示可能。同社は、従業員が1日に10分、または週に1度はより長時間(約20分)アプリを使用することを推奨している。ユーザーがストレスをうまく管理するようになるに従い、meQスコアが改善する。
記事原稿はこちら(『mHealth News』4月1日掲載)
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『mHealth Watch』の視点
4月15日、厚生労働省よりメンタルヘルスの指針が公表されました。今年12月より正式に「ストレスチェック制度」がスタートします。
我々もメンタルヘルスを提供する企業とよく情報交換をしていますが、ここ数年ホワイトカラーのストレス問題は、深刻化しているようです。以前より早い事業の立ち上げから、その結果を1~2年で求められるなど、ストレスを溜めやすい環境になっているのも要因のようです。
では、ストレスチェック導入ですべてが解決するのか? 今回の取り組みでは、チェックまでは行なうが、医師の診療まで必要としない、予備群まではサポートが想定されていません(メンタルヘルス企業と契約するサービスによって提供範囲は変わります)。
今後、さらに増える予備群への日頃からのサポートも求められます。今回紹介したmeQuilibriumのようなレジリエンスに着目したアプローチは、すでに国内でも見受けられますが、アプリを使って容易に日々利用できるのがポイントです。
問題は日々続けてもらう“継続性”がテーマとなるでしょう。このあたりは、ヘルスケアビジネスのノウハウが活かせることが多いと思います。成功事例をうまく組み合わせていくことで利用価値の高いものを届けていけると良いのではないでしょうか。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器の研究を行ない、健康ビジネスメディア「ヘルスビズウォッチ」を中心に海外のトレンド情報などを発表している。
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