『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Apple、医療ではじまるIBMのエンタープライズアプリにApple Watchを追加サポート”
Appleは、IBMと共同で設計した22の企業向けアプリのうち、3アプリがApple Watchをサポート追加した。そのなかには、看護師向けのアプリ『Hospital RN』が含まれている。これらは『9to5Mac』が、Appleの企業向けアプリのWebサイトが更新されたことを発見し、報じた内容だ。
AppleのWebサイトによると、「『Hospital RN』によって、看護師は情報を吟味する時間を減らし、患者のケアに時間を使うことが可能になります。このアプリはiBeacon技術を使用し、位置情報から患者を正確に特定します。このため、看護師が患者記録を簡単に見つけ、適切なケアを行なえます。看護師はiPhoneやApple Watchのプッシュ通知から情報を受け、迅速な行動を取るために、患者の新しい要望、検査状況の変化、安全に関する警報やタスクの優先順位リストをチェック可能。さらにApple Watchなら通知を素早く見られるため、看護師が患者ケアにより集中することを可能にします」としている。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』5月21日掲載)
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『mHealth Watch』の視点
AppleとIBMの提携は、かなりのペースでプロジェクトが進んでいるようです。先日国内でも日本郵政の実証実験にAppleとIBMが参加することになりました。65歳以上、全国3,300万人を対象にiPadを配布する、かなり大規模な実験となります(ニュースはこちら)。
今回紹介した『Hospital RN』は、iBeacon技術を使って患者の病室に行くと、その患者情報が自動的に通知される、というものです。通知をもらえても、わざわざiPhoneを開くのでは効率的ではないと考え、Apple Watchに通知することで、ただ手元を見るだけで情報がわかる、とてもスマートなものになります。
これにより、どれだけ効率化が図れるのか、医療ミスが防げるのかなど、興味深い取り組みとなっています。
その他のIBMとAppleが医療機関向けに開発した企業向けアプリには、Apple Watchではまだサポートされていないものもあります。『Hospital Lead(主任看護師による看護スタッフの管理を支援するよう設計されたiPad用アプリ)』、『Hospital Tech(看護助手がケアチームのほかのメンバーに連絡するためのiPhone用アプリ)』と『Home RN(患者の自宅または病院外で従事している看護師のためのiPhone用アプリ)』になります。今後の展開にも注目していきたいと思います。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器の研究を行ない、健康ビジネスメディア「ヘルスビズウォッチ」を中心に海外のトレンド情報などを発表している。
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