ヘルスケアに的を絞ったIBMの新しい事業「Watson Health」が、マサチューセッツ州ケンブリッジに本部を開設したのは、新事業開始について同じような発表や提携が相次いだ昨年の4月だった。Teva Pharmaceuticals社との提携はトップニュースのひとつだったが、同社は同時にICON社やBoston Children’s Hospital、Columbia Medicalとも提携しており、Medtronic社との提携に対する助成金を受けて、イスラエルでデジタルヘルス起業支援を始めたばかりであることも発表した。
もっとも、誰もがIBMの医療への進出に楽観的であるわけではない。Chilmark ResearchのアナリストNaveen RaoとBrian Murphyの両氏は、IBMの発表会に出席し、いくつかの不備に疑問を呈した。両氏は、IBMが医療分野に関する十分な理解を持ち、うまく革新をもたらすことができるのかどうか、このコンピューティング大手が医療に向けての包括的な戦略を有しているのかどうか、を危ぶんでいた。
(Rao氏とMurphy氏は、「IBMは、10を超える様々な医療分野に野心を抱いているが、まだ全体像が描けていない。例えば、パネルディスカッションで、Medtronic社は、糖尿病装置データのWatsonへの送信について述べ、その後CVS Health社は、糖尿病患者からの受診データをWatson に送信することについて説明した。これは患者にとって同じことだろうか? そこに相関関係はあるだろうか? そうした洞察からメリットを得たり、行動の拠り所にするのは誰だろうか? 患者か? ケアマネージャーか? かかりつけの医者か? いつどこでどうやってこうしたことがすべて行なわれるのだろうか?」と述べた。
記事原文はこちら(『mobihealthnews』9月14日掲載)
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