『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ヘッドアップディスプレイ搭載のバイク用次世代スマートヘルメット『SKULLY AR-1』”
バイクのヘルメットにヘッドアップディスプレイやカメラ、ボイスコマンド用のマイクなどを搭載し、ミラーや振り向き確認なしで車両の後方を見ることができるようになるスマートヘルメットが『SKULLY AR-1』。
『SKULLY AR-1』は、視界の隅にヘッドアップディスプレイが見えるような作りになっており、ここを見れば楽々後方確認が行えたり、バイクのスピードを表示したり、ナビを表示させる、「近くにガソリンスタンドがあります」という表示を出したりすることができる。
ヘルメットの後頭部には広角カメラが埋め込まれており、これで撮影した映像をリアルタイムでヘッドアップディスプレイに表示でき、サイドミラーよりも広域を確認できる。
さらに、バイザー部分はエレクトロクロミック素材が使用されており、瞬時に色味を変えられます。これにより、まぶしい太陽の下だろうと、暗い夜道だろうとクリアな視界を保てるようになっている。
『SKULLY AR-1』はアメリカのDOT規格(合衆国運輸省認定規格)とヨーロッパのECE規格をクリアしており、カメラやヘッドアップディスプレイの他に、GPS搭載なのでマップを表示することも可能。Bluetoothでスマートフォンとペアリングすれば音声認識機能を使った音楽再生やハンズフリー通話もできる。
現在、1個1499ドル(約17万8000円)で販売が始まった。
記事原文はこちら(『Gigazine』2016年1月7日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点
スマートグラスで検討されてきたテクノロジーが、ついに実用レベルで本格的に動き出しました。
ヘルスケアにおいては、先日開催されたCESでも発表されていましたが、Garminがサイクリング用に開発した『Varia Vision』のように、スポーツでの活用検討が進んでいます。
スポーツにおいて率先してテクノロジーを取り入れるのは「ガジェット好き」な方々です。そう言った点からも、「ガジェット好き」が多い(自転車もある意味ガジェットですね)サイクリング専用でスタートするGarminの着目点はとても良いのではないでしょうか。
今回取り上げたバイク専用のスマートヘルメット『SKULLY AR-1』も、「ガジェット好き」の多い市場です。もともとIndiegogoで出資を募ったところ、25万ドル(約3000万円)の目標金額をはるかに上回る245万ドル(約2億9000万円)を集めています。
機能面でも、ライダーにとって「あったら嬉しい」情報をうまく組み込んでいます。
基本的なことではありますが、顧客が「困っている」、「あったら嬉しい」に答えられるICTを、どう作れるのか?改めて考えたいですね。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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