『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“花粉症や喘息の原因を素早くキャッチするセンサー『AlerSense』”
花粉だけでなく、ハウスダストや大気汚染などを原因とするアレルギーや喘息を患う人の数は世界的に増加傾向だ。
そこでカリフォルニア拠点のスタートアップが開発しているのは、アレルギーや喘息の原因物質が身の回りの空気に含まれているかをチェックできるガジェット『AlerSense』。“危険因子”の存在をいち早くキャッチして症状を最小化するのに役立つ。
手のひらサイズの『AlerSense』は、空気中に含まれるアレルギーや喘息の原因物質に反応するセンサーを内蔵する。具体的には、花粉やカビ、有害な化学物質、動物の毛などの微粒子分子を検出する。問題がなければ『AlerSense』のライトはグリーン、注意が必要な時は琥珀色に、症状を引き起こすレベルでは赤になる。
そうした情報は、Wi-Fi経由でユーザーの端末にも届く。アラートを受け取ったユーザーは、空気の入れ替えをしたり、その環境から移動したりするなど可能な対策をとることで発症を未然に防いだり、症状を軽減したりできるというわけだ。
同社のサイトでは現在、予定小売価格249ドル(約2万9000円)のところ、159ドル(約1万8600円)でプレオーダーを受け付けている。
記事原文はこちら(『TECHABLE』2016年1月25日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点
花粉症の季節目前となりました。先日も花粉症の方と話していたら、「すでに鼻がムズムズしている」とのことでした。症状には個人差があるので、一概に言えませんが、こんな時期から対応しないとならないなんて、本当に大変です。
今回紹介する『AlerSense』は、アレルギーや喘息の原因物質が身の回りの空気に含まれているかをチェックできます。そして、デバイス本体はもちろん、スマートフォンにも状況を伝えてくれます。
このデバイス、使い方次第で広がりがあるのでは? と感じました。
例えば、花粉症の人の辛さの度合は、花粉症でない人にはなかなか理解できません。しかし、『AlerSense』自体、もしくは皆が見える端末に表示することで、今は窓を開けてはいけないのだとわかったり、花粉症の人がどれだけ辛い状況なのか知ることもできます。
個人宅だけでなく、職場や学校の教室など、人が集まる空間で役立ちそうに思えます。その場合のソリューションは何があるべきか? ヘルスケアビジネスとしては、そこまで踏み込んでいくことがポイントになると思います。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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