『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“腰に巻いて“振動”で道案内するベルト型ナビゲーションツール『feelSpace』”
ハンズフリーのナビゲーションシステムをつくろうというのが『feelSpace』というベルト型ツール。お腹のあたりに巻いて装着し、バイブレーションで道を教えてくれるというものだ。
2005年にドイツのOsnabruck大学の研究から派生したプロジェクトで、「どうやって北の方角を知覚するのか」といったテーマに基づき、振動によって北の方角を知らせるベルト型ツールがまず開発され、商業化版として改良したのが『feelSpace』だ。
3つのモードがあり、シンプルに北の方角を示す“Compass mode”は、スマートフォンと同期させる必要はなく、単独で動作する。道案内をしてほしいときには“Routing mode”が便利。Bluetooth対応のベルトはiOSまたはAndroidの専用アプリと連動させる。
単に「A地点からB地点へ行く」だけというのがつまらない人には、目的地の方向を直線状に示す“Beeline mode”がおすすめ。最終地点は指し示されるものの、道中どんな道を選ぶのかはあなた次第。散歩のワクワク感を楽しめる。
ベルトの重さは約450グラムで、1度の充電で1日分の電池がもつという。
記事原文はこちら(『TECHABLE』2016年6月5日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点
今回紹介するのは、スマートフォン画面で確認しなくてもベルトの振動で行き先を示してくれるベルト型ナビゲーションツール『feelSpace』で、現在Indiegogoで出資を求めています。
『feelSpace』で注目したいのは2点、「ハンズフリー(画面を見ない)」と「障害者支援」です。
「ハンズフリー(画面を見ない)」では、歩きや自転車での利用もありますが、配達などの商業利用から、行き先を先に設定しておいて、高齢者や子供に使わせるなどもできるでしょう。ヘルスケア的には「走る」を「遊ぶ」に変えることもできます。例えば、ゴールのわからない「ミステリーランニング」などのイベントを行なうこともできます。
「障害者支援」では、視覚障害者のサポートに活用できるでしょう。以前紹介した視覚障害者向けの顔認識白杖『XploR』と組み合わせると、道案内に障害物の検知などが行なえる可能性もあります。
モバイルヘルスの現在の技術を組み合わせると、「障害者支援」にはかなり貢献できると思います。また「ミステリーランニング」のようにエンターテイメント性を組み合わせることで、継続率の高いツールとして活用できるようになるでしょう。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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