『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
============================================
“21歳の女性、ゲームでスマホ画面を長時間凝視 片目が失明”
中国国内メディアによると、スマートフォンのゲームに夢中になり画面を凝視し続けた21歳の女性が片目を失明した。担当医は網膜動脈閉塞症と診断した。
原因は眼精疲労だという。目の裏側にある網膜の血脈が、何らかの原因で詰まることにより起きる。たいてい高齢者に多い病気とされる。
中国国営・環球時報によると、女性は東莞市で金融業企業に務めている。女性はメディアの取材に対して、「ゲーム中毒である」ことを告白した。今年初めから、中国で人気を博し、中毒性が高いとされるスマートフォンのオンラインゲーム『王者英耀』を、ときに寝食を忘れてプレイしていた。
現地メディア・東莞陽光ネット週末の取材に応えた女性は「(休日は)朝6時から夕方4時までずっとゲームをしたまま。その後何か食べて仮眠して、深夜の午後1時までゲームを続けた」という。女性は、日曜日の10月1日にも終日ゲームにふけっていて、同日深夜、右目が全く見えていないことに気付いたという。
スマートフォンやパソコンなど画面を注視したことが原因と疑われる失明の事例は、他にも報告されている。2016年8月、台湾の31歳の女性は「Pokémon GO」に夢中になって画面を注視し続けたため、一時的に失明した。同年3月、中国南京の20歳の女性は、韓国ドラマを小型スクリーンで長時間視聴し、視力を酷く損なった。医師は、急性緑内障と診断した。
記事原文はこちら(『FISCO』2017年10月11日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
============================================
『mHealth Watch』の視点
今回は普段と違うアプローチで記事を紹介します。
中国でスマホゲームのやり過ぎで片目の視力を失ったとのことです。普段から空き時間にスマホでゲームをしている方も多い現在、私も移動中の電車の中など、手持ち無沙汰でゲームをすることがよくありますので、他人事とは思えないですね。
記事で紹介された女性は、休日はほぼ1日中ゲームをしていたようですので、スキマ時間にちょっとゲームをするくらいでは問題ないかもしれませんが、ゲームによっては中毒性があるものも多いので注意が必要です。
アプリを使ったヘルスケアサービスを提供する場合、提供者としては、マメにアプリを立ち上げて定期的に使用してもらいたいため、ゲーミフィケーションの要素を入れることは大いにあり得ます。
とは言え、利用者が熱狂的に利用してくれるようなゲーミフィケーションを取り入れることは、そう簡単にはできません。「Pokémon GO」のように目的がゲームで、健康はきっかけや手段にまでならなければ達成しないでしょう。
もしそこまで利用してもらえるアプリが作れたなら、健康を提供する我々としては、やり過ぎにならないような仕組みも考えていく必要があるでしょう。まずは、そこまで使ってもらえるようになるのが大変なので、贅沢な悩みかもしれませんが(笑)
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
Comments are closed.