「閉経(メノポーズ)」とは、月経が永久に起こらなくなった状態をいう。女性の体が性成熟期の終わりに差し掛かると、「更年期」に突入する。卵巣の機能が徐々に低下していき、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少し、ホルモンバランスが崩れる。この状態を経て、最終的には月経がなくなり、閉経を迎える。閉経を迎える前の期間を、「閉経周辺期(ペリメノポーズ)」、文字通り、閉経の後を「閉経後(ポストメノポーズ)」と呼ぶ。
ホルモンのバランスが崩れることで、心身にさまざまな不調が現れる。ホットフラッシュ、寝汗、寝つきの悪さ、不安感やうつ、記憶力や集中力の低下、関節痛、重い生理、膣乾燥や不快感といった症状があらわれ、個人差はあるが、体の各所に不具合が出る。こうした症状が、日常生活に支障が出るほど重くなるのが、「更年期障害」だ。
ジェンダー平等と女性の権利のためのキャンペーンを展開する英国を代表する会員制チャリティ組織、フォーセット・ソサエティが昨年、「メノポーズ・アンド・ワークプレイス」という報告書を発表した。同年1月に英国に住む、45~55歳の4000人以上の女性を対象に行われた調査だ。それによると、全体の77%が「とてもつらい」症状を1つ以上経験し、69%が不安やうつに悩まされているという。
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