『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ウェアラブル端末「知らない」が60.2%、「利用したいと思う」が1割にとどまる”
MMD研究所は、2014年6月10日~6月14日にかけて、18歳以上の男女2,017人にウェアラブル端末に関する調査を実施。
【 調査結果サマリー(※一部抜粋)】
■ウェアラブル端末「知らない」が60.2%、ウェアラブル端末を「利用したいと思う」が1割にとどまる
■認知度が一番高いウェアラブル端末は、「Google Glass(66.6%)」
■ウェアラブル端末に求める機能メガネ型が「道案内(36.6%)」、腕時計型が「健康管理(32.1%)」
・ 調査期間 … 2014年6月10日~6月14日(5日間)
・ 有効回答 … 2,017人
■ウェアラブル端末「知らない」が60.2%、 ウェアラブル端末を「利用したいと思う」が1割にとどまる 18歳以上の男女(N=2,017)を対象に、ウェアラブル端末の認知について聞いたところ、「知らない(60.2%)」と回答した人の割合が過半数を超えた。
また、「名前は聞いたことがあるが意味はわからない」、「知らない」と回答したユーザーも含めてウェアラブル端末の説明を行なった上で利用意向を聞いたところ、「利用したいと思う」との回答が1割にとどまり、「利用したいと思わない」と回答した人が3割となった。
プレスリリースはこちら(MMD研究所:MMDLabo株式会社、6月24日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目のニュースは、ウェアラブル端末の認知、利用意向に関する記事です。MMD研究所が発表した調査結果では、ウェアラブル端末自体を「知らない」という人が60.2%、ウェアラブル端末を「利用したいと思う人」が1割にとどまるという、我々モバイルヘルスを見続けている側にとっては、少し驚きの数字に感じます。
我々は、日々モバイルヘルスの情報に触れ、また業界関係者との接触が多いため、ウェアラブル端末、特に健康管理系のウェアラブル端末を腕に装着する人、それも複数装着する人が身近に多くいます。しかし、電車の中を見渡してみると、健康管理系のウェアラブル端末を腕に装着する人を見つけるのにひと苦労するのが現実なのかもしれません。
今回の調査結果から健康管理系のウェアラブル端末はモバイルヘルス、特に健康業界で盛り上がっているだけで、まだその流れが一般的なムーブメントになっていないことを物語っているような気がします。特に、世界的に健康管理系のウェアラブル端末でひとり勝ち状態にある『Fitbit』の、日本における認知率の低さからしても、やはり健康管理系のウェアラブル端末が日本では まだまだこれからということがうかがえます。
しかし、腕時計型のウェアラブル端末に求める機能としては、「健康管理」への期待がもっとも多い状況から見ても、健康管理系ウェアラブル端末が、今後はいままでの歩数計など健康管理機器と同じような低価格化になっていくことで、健康管理系ウェアラブル端末が本格的に拡大していくのではないかと予想しています。
そうなった時の勝負は、やはり機器、端末ではなく機器からのデータを活用したサービス、もしくはソリューションになってくると考えます。
モバイルヘルスで先行している米国では、機器やアプリ提供事業者が既にサービスやソリューションの充実に本腰を入れてきています。この米国の流れは、今後も注意深く見ていく必要があると感じています。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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