『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“リストバンド型生体センサ『Silmee™ W20』『Silmee™ W21』の発売について”
株式会社東芝(当社)は、生体センサ『SilmeeTM』シリーズの新商品として、従来品『ActibandTM』に会話量測定や食事時間検出などの新機能を追加したリストバンド型生体センサ『Silmee W20』と『Silmee W21』を発売します。『Silmee W20』は、本日よりAmazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場での購入受付を開始し、9月下旬の出荷を予定しています。さらに、GPS機能を搭載した『Silmee W21』については、9月下旬に購入受付を開始し、11月初旬の出荷を予定しています。また、当社は、新商品を大学・研究機関・企業に対しても積極的に展開し、さまざまな価値創造を図っていきます。
新商品は、会話量測定、食事時間検出、位置情報、ボタン操作による第三者への緊急連絡、脈拍測定、紫外線量測定、皮膚温度測定などの新機能を搭載しました。これらの取得情報やライフログを記録することで自分自身のからだの見守りに活用できます。また、記録したライフログは第三者と共有することが可能です。さらに、企業向け拡張機能として、体調不良などでセンサが異常値を検出した場合に、予め登録した相手に緊急通知をすることができます。
プレスリリースはこちら(株式会社東芝、2015年8月17日発表)
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、東芝のリストバンド型生体センサの新商品に関するニュースです。
今回の新商品は生体センサ『SilmeeTM』シリーズの新商品として、会話量測定や食事時間検出などの新機能を追加したリストバンド型生体センサです。
特に、私が注目しているのは「会話量測定」の機能です。
今回のリリース情報にもありますが、東芝は新機能のリストバンド型生体センサを活用して、国立大学法人大分大学との実証研究で「認知症のなりやすさ」と身体情報・生活習慣との因果関係を研究するようです。
これまでのリストバンド型ウェアラブルデバイスでは、「活動量」、「睡眠」などといった、身体状況の量のログがほとんどでした。
しかし、今回のリストバンド型生体センサは、会話量を測定するということで、人の日常生活のログであり、周囲との交流のログが可能になります。周囲との会話と認知症との関係はもちろん、会話とメンタルとの関係、また会話と仕事の質の関係など、これまでのリストバンド型ウェアラブルデバイスとは異なる切り口である「会話量」をセンシングすることで新たな可能性が見えてくるような気がしています。
「運動、栄養、休養」が健康の三要素であるため、ヘルスケア系のリストバンド型ウェアラブルデバイスではこの3要素のセンシング、ログという方向に目がいきがちですが、別の切り口でで見てみるとセンシングの方向性は、まだまだあるような気がしています。
「健康」ど真ん中ではない部分の問題に目を向けて見てみると、センシングの可能性が拡がってきます。「運動、栄養、休養」の健康の3要素から少し距離を置いて考えてみることも、たまには必要だと思います。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。食コンディショニングアドバイザー。
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