『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“シャープ、しゃべって二足歩行できるロボット電話『RoBoHoN』開発”
シャープは、小型で手軽に持ち運びができるモバイル型ロボット電話『RoBoHoN(ロボホン)』を開発したと発表した。2016年前半に発売を開始する。
RoBoHoNは、ロボットクリエイター高橋智隆氏(ロボ・ガレージ代表取締役)と共同で開発したもの。高橋氏のロボット技術とシャープの携帯電話技術を融合した次世代の携帯情報通信端末だ。
高さは約19.5cmで、重さは約390g。二足歩行が可能なヒューマノイドロボットとしては極めて小さく、衣類のポケットや鞄などに入れて屋外へも手軽に持ち運べるとしている。CPUはMSM 8926 1.2GHz(4コア)を採用。ディスプレイは約2.0インチ(QVGA)を搭載する。
モバイル通信(LTE/3G/Wi-Fi)に対応し、音声通話をはじめ、メールやカメラ、液晶タッチパネルなど携帯電話の基本機能を搭載。新たに開発したフォーカスフリーの小型プロジェクタも搭載しており、写真や映像、地図などを壁や机などに投影できる。
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『mHealth Watch』の視点
今回は「CEATEC JAPAN 2015」で登場した、シャープの『RoBoHoN(ロボホン)』をご紹介します。
毎年、CEATECは取材で訪問し、会場でヘルスケアに関連するものをチェックしています。メディアコンベンション(メディアが取材できる日)に参加したのですが、取材陣の注目を集めていたのが、シャープの『RoBoHoN』です。
上記の記事からは、一見ヘルスケアとは関係ないように感じられるかもしれませんが、実はヘルスケアに活用できる要素が満載のアイテムだと思いました。ヘルスケア的に注目する機能として、話を理解してくれること、持ち主を覚えてくれることなど、ペットのように愛着が持つことができるだけでなく、人に近いコミュニケーションが取れることです。
オンライン健康サービスでは、Webやアプリ上で、自分のバイタルデータを管理し、そこから自動コメントが来ても、なかなか自分事として取り組むのが難しいことがあります。それはシステムと言う、よくわからない、身近に感じられない存在からのレコメンドであることが原因だと思っています。人に見てもらっているのか、機械が自動で情報提供するだけかでは、受け手のモチベーションに違いがあるのです。
『RoBoHoN』は自分の生活に密着し、家族や友達、ペットのように感情を持った存在と思えてくるのでしょう。そのような存在となる『RoBoHoN』が、自分が忘れている健康行動などを教えてくれると、意外と素直に受け入れやすいのではないでしょうか。
ヘルスケアにおいてコミュニケーションは重要です。ロボットに限りませんが、存在を感じられるキャラクターは、ヘルスケアにおいてもキーアイテムになると感じています。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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