『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“世界4500万DLのヘルスケアアプリNoomが、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース”
テクノロジーで人々の健康をサポートすることを目的とした、NY発のヘルスケアアプリを運営するNoom Japanが、新プログラムをリリースした。これまでのAI(人工知能)による行動学習システムに加えて、正しい健康習慣を身につけるために構成された16週間のカリキュラムと、オンライン上のコーチングにより、さらに成果を重視するための新プログラムを用意。
短期的な成果を目指すダイエットではなく、減量を通した一生ものの健康づくりをサポートする、としている。
記事原文はこちら(『PR TIMES』2016年5月25日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回の注目ニュースは、全世界で4,500万DLの実績があるヘルスケアアプリ「Noom」の新しいプログラムに関してです。
これまで「Noom」のアプリでは、食事や運動の記録に合わせたAI(人工知能)による行動学習システムとグループでのコミュニティー機能が大きな特徴でした。特に、グループでのコミュニティへの参加が有料サービスのメインの機能で、他のヘルスケアアプリとの大きな違いでもありました。
今回は、これまでの有料サービスのグループ、コミュニティーの機能を活かした『カラダ改善プログラム』を月額5,000円としての提供になっています。金額面だけで見ると以前の有料サービスが月額1,000円だったので、5倍の料金設定になっています。
しかし、この『カラダ改善プログラム』では、16週間のプログラムのなかにしっかりとした学びのための情報提供、コンテンツが準備され、それを実際に行動につなげていくためのリアルな専門家が16週間寄り添いながらコーチングしていくことがセットされています。
これまでのグループ機能の提供で培ったノウハウにプラスして、知識提供とリアルな専門家がコーチングすることで、正しい知識の理解から行動をサポートし、そのうえで行動の定着化、習慣化までつなげていくシナリオになっています。
まさに「わかる」から「できる」、そして今回の16週間のプログラムのポイントは「続ける」にアプローチしていることが大きな特長です。
その「続ける」の部分に機能するのが、コミュニティーでの仲間と専門家の存在であり、やはり専門家の寄り添い方が重要なポイントです。
「行動の習慣化」に向けたアプローチでは、これまでの指導型、アドバイス型の一方通行のコミュニケーションではなく、本人の気づきを得る双方向のコミュニケーションスタイルが必要で、この部分はまだまだシステムではカバーできない、「人」の存在が重要な提供価値になってくるのです。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。食コンディショニングアドバイザー。
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