『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
==============================
“IoTを活用したなわとび運動により、児童の運動能力育成を支援する
『なわとびセンシングサービス』を販売開始”
当社は、自治体や学校などに向けて、なわとび運動によるリズムやバランスなどの運動能力をICTを活用して可視化し、児童の運動能力育成を支援する「FUJITSU IoT Solution Social Sports Learning(フジツウ アイオーティー ソリューション ソーシャルスポーツラーニング) なわとびセンシングサービス」を12月21日より販売開始します。
本サービスでは、加速度およびジャイロセンサーを搭載したモーションセンサーを児童の腰に専用のベルトで装着し、なわとびを跳んでいる間にセンシングしたデータを当社のクラウド環境にある独自のアルゴリズムで分析を行い、成功回数や失敗回数のほか、児童が意識しないリズムやバランスも可視化します。これにより、なわとび運動における個々の具体的な改善点が明らかになり、児童本人や教員において意識すべき点を適切に把握することができるとともに、児童に対して運動には力や速さ以外にバランスやリズムなど様々な要素があるという気づきを与えます。また、分析結果は個人別フィードバックシートの提供に加え、学校での振り返り授業において、当社専門員が分析結果を説明することで、運動に興味を持たせ、継続して運動する意欲を引き出します。
本サービスは、これまで全国32の小学校、約8,200名の児童を対象にトライアルを実施してきましたが、このたびさらなる普及を図るためサービスとして販売を開始します。当社は本サービスにより、児童の運動意欲の促進や体力向上に向けた継続的な取組みを支援します。
ニュースリリースはこちら(富士通株式会社2017年12月21日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
============================================
『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、富士通が『なわとびセンシングサービス』を販売するというニュースです。
今回のニュースの中で、私が特に注目したポイントは以下2点です。
1、「なわとび」の見える化、可視化でのビジネス
2、専門員の派遣、授業形式を取り入れたサービス内容
まず「なわとび」の見える化、可視化をビジネスとして組み組み立てたこと自体、私は驚きました。
「なわとび」の見える化、可視化だけであれば、無料アプリとしてBtoC向けに有りそうな気がしますし、なわとびのフォーム、動作の見える化だけであれば、動画撮影や動画撮影アプリ、また各種スポーツのフォームを動画で撮影して確認できるアプリ等を活用すれば十分可能だと思ったからです。
しかし、今回の『なわとびセンシングサービス』では、フォームだけではなくバランスやリズムなど細かくセンシングし、独自の分析でフィードバックを含めることで無料アプリとの違いがあるようです。
もう一つの注目ポイントである専門員の派遣、授業形式を取り入れたサービスパッケージとしてのビジネス展開は、富士通が掲げる「ソーシャル・スポーツ・ラーニング」構想の一環とは言え、ビジネスとして成立するサービス、アウトプットの形としては面白いと感じました。
専門員を派遣することで、教師の負担を減らし、的確なアドバイスが行え、また2回の授業では1回目と2回目での前後比較での改善の見える化などを行うことで、生徒にとっては、変化の見える化でモチベーションにもつながります。
センシングの技術をもとに、見える化までを提供するのではなく、専門員を派遣して授業まで提供するこのサービスパッケージは、他の分野でもヒントになりそうな気がしています。
専門員の調達、教育はもちろんコスト面など、いろいろなハードルはありますが、確実に言えることは、見える化、可視化だけでは無料アプリと比べられてしまうので、やはりビジネスとして成立させるためには、「人」や「対面」などの「場」の存在、いわば面倒な部分を含めた価値の提供が必要なのだと思います。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
Comments are closed.