『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
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“20~80代 健診・人間ドッグを受けない年代別の理由と行動変容ポイント”
平成28年国民生活基礎調査結果の「健診・人間ドッグの受診状況:男性72.0%、女性63.1%」からも分かるように、健診や人間ドックの受診率は男性よりも女性が低い傾向にある(とりわけ専業主婦やパート勤めの女性)が、働く女性の増加で今後は女性の受診率は上がるだろう。
■年代別、健診・人間ドッグを受けた者の割合
女性の健診・人間ドッグ受診率は、50~59歳が71.0%と最も高く、最も低かったのは80歳以上の50.5%、次いで30~39歳の56.2%だった。年代別にこのような差が出るのはなぜか?次の表では、健診や人間ドックを受けなかった理由を年齢階級別に掲載している。
■健診・人間ドッグを受けなかった理由
受診しなかった理由(男女)には各年代ならではの特徴が表れている。各年代の1位の理由は次の通り。
20~29歳:めんどうだから(25.0%)
30~39歳:時間がとれなかったから(35.5%)
40~49歳:時間がとれなかったから(41.4%)
50~59歳:時間がとれなかったから(33.7%)
60~69歳:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(41.2%)
70~79歳:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(52.7%)
80歳以上:心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(54.1%)
記事原文はこちら(『ウーマンズラボ』2018年10月15日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、健診・人間ドッグを受けない人達の年代別の受けない理由と行動変容のポイントに関してです。
テレビはもちろんネットや雑誌などでも健康情報が溢れかえっています。これほど情報が豊富なのだから、さぞかし健康意識も高まっているのだろうと思うのですが、実際の健診・人間ドッグの受診率は、男性72.0%、女性63.1%(平成28年国民生活基礎調査結果)と低い状況で推移しています。
たしかに、年代によって健康に対する意識が違うので、年代による健診・人間ドッグの受診率も違ってきますが、受診率が一番高い年代の50代でも75.3%で、20代の受診率64.1%と比べても、驚くほど高いということではないです。
今回の「ウーマンズラボ」の記事の中では、年代ごとの健診・人間ドッグの受診に対する課題と健診・人間ドッグに向けた行動変容のポイントを以下のように整理しています。
20代 :
課題:健康への興味関心が低い
行動変容のポイント:健康の重要性についてどのように興味関心を持たせるか
30~50代:
課題:毎日が大忙し 時間的制約が大きい
行動変容のポイント:時間の確保
60代以上:
課題:時間的ゆとりができたことでいつでも医療機関を受診できると思っている
行動変容のポイント:健康リテラシーを高め、定期的な受診の重要性を理解する
上記の各年代の課題や行動変容のポイントは、まさにその通りだと思います。
また、20代の行動変容のポイントに挙がっている「健康の重要性についてどのように興味関心を持たせるか」という点は、各年代の中にも多く存在する「健康無関心層」に向けて共通するアプローチだと思います。
さらに、60代以上の行動変容のポイントに挙がっている「健康リテラシーを高め、定期的な受診の重要性を理解する」というアプローチは、20代などの若い世代から正しい知識を理解する教育的なアプローチが必要なのではと感じています。
若い世代から正しく健康リテラシーを身につける「プロセス」や「場」が存在しないことが、60代になっても定期的な受診の重要性を正しく理解していない状況が生まれているのだと思います。そういう意味でも、早い年代から健康リテラシー向上のための機会創出が大切だと感じています。
上記のアプローチにプラスして「健康への興味関心が低い人達」にどうきっかけを作り出せるかもあわせて考えるていくことが必要なんだと思います。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
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