『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「
今回注目したニュースはこちら!
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“聞こえの衰え無料診断ツール登場 ゲーム感覚で気軽にチェック!”
補聴器メーカーのGNヒアリングジャパンが5月、聞こえの衰えを確認する「きこえのチェック」サイトをオープンした。所要時間は約3分。チェックは無料で実施できる。
使い方は簡単。チェックを始めると、雑音と一緒に三つの単語と三つの数字が流れて、聞こえた単語を順番通りに選んでいく。単語や数字を聞き逃してしまった場合は、“もう一度聞く”ボタンをクリックする。精密にチェックするには、ヘッドホン・イヤホンを装着し、左右の耳で個別にチェックする。結果は、電子メールで送信される。
同サービスは、聞こえに難を抱えていそうな家族や友人がいたとしても、ゲーム感覚で気軽に診断を受けられるのが利点だ。聞こえの衰えは、ほとんどのは、本人に自覚がないか、私生活をする上でなんとかなってしまう場合が多い。放置すると、悪化やほかのリスクにつながる恐れがある。きこえのチェックで聞こえの低下の可能性を指摘された場合、早めに耳鼻科などの専門医に受診することを勧める。
最近では、聞こえの衰えに対する関心が世界的に高まっている。世界保健機構(WHO)は、イヤホンの大音量や音楽ライブの大音響など、耳に負担の大きいコンテンツによって、難聴のリスクが高まっていると指摘。アルツハイマー病協会国際会議2017では、中高年の認知症のリスクの一つとして難聴をあげている。
こうした背景から、同社は高齢化が進む日本でも難聴の早期診断を実現し、関連するリスクを下げようと、きこえのチェックをオープンした。デンマーク本社では2年ほど前にリリースされており、一般消費者だけでなく、自身の聞こえの程度を把握するための簡易的なツールとして専門家も注目しているという。
記事原文はこちら(Yahoo!ニュース、2019年5月14日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、聞こえの衰えを無料で診断するツールの提供に関するニュースです。
加齢による難聴は、単純に「聞こえ難い」「聞きづらい」などといった、「聴力低下」だけの問題と考えられていましたが、最近では難聴が認知症のリスクにも関係していたり、うつや運動能力の低下など、難聴による悪影響は数多く言われるようになってきて、「聞こえ難い」「聞きづらい」だけの問題ではなく、「健康リスク」への引き金にもなり得る要因と位置づけられるようになってきています。
これまでは加齢による難聴は、「聴力低下」になってしまってからの対処方法しかアプローチの視点がありませんでしたが、最近は難聴による悪影響が数多く言われるようになってきたことで、「聞こえ方の見える化」やその先の「予防」という視点まで含めて「加齢による難聴」に向けたアプローチが増えてきています。
今回のニュースにある「聞こえの衰えを無料で診断するツール」は、まさに「聞こえ方の見える化」の提供です。
ニュースの内容にもあるように、聞こえの衰えはほとんど本人に自覚がないか、私生活をする上でなんとかなってしまう場合が多いため、放置して悪化してしまうケースが多いようです。
そのため、まずは聞こえ方の状況を自覚する、見える化することが重要で、またチェックをするという入り口の障壁を下げるための工夫としてゲーム感覚でのチェックということがポイントなのです。
最近では、疾病や健康リスクにつながる運動機能の低下の関係性が数多く言われるようになってきています。それらの運動機能低下の予防につながるのが「生活習慣」とも言われています。
すべての健康、運動機能の維持に向けて「生活習慣」がベースになっていることを今回のニュースを見てあらためて感じしました。
運動機能低下の予防に向けた「見える化」はもちろん「生活習慣の改善」のアプローチは、今後さらに切り口を変えてアプローチされることが予想されます。
『mHeath Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、
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