『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“生活習慣病の予防をサポートするアプリ『リンククロス 健康トライ』の提供開始”
~6年先の生活習慣病リスクを予測、日々のストレスレベルチェックで、毎日の健康を応援~
SOMPOひまわり生命保険は、2020 年 7 月 13 日より、生活習慣の改善をサポートするアプリ『Linkx 健康トライ(リンククロス 健康トライ)』(以下「本サービス」)をご契約者さま・被保険者さま専用のサービスとして提供開始します。
1.背景・意義
当社は、お客さまを健康にする「健康応援企業」への変革を目指し、保険本来の機能(Insurance)に健康を応援する機能(Healthcare)を加えた「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を、新たな価値として提供しています。当社が実施した健康応援リサーチ「With/After コロナの健康と保険に関する意識調査」によると、新型コロナウイルス感染症の流行を機に、生活習慣病への意識は高まってはいるものの、生活習慣の改善に取り組むことは難しいという結果が出ています。
当社は、生活習慣病の予防のために何に取り組んだらよいか分からない、最初の一歩がなかなか踏み出せないという方をサポートするために、本サービスを開発しました。最新の技術を駆使して生活習慣病リスクを把握し、最適な方法で楽しく健康改善活動に取り組んでいただくこと、その結果、生活習慣病および重症化を予防することで、お客さまの毎日の健康に貢献できると考えています。
2.本サービスの特徴
本サービスは、当社のご契約者さま・被保険者さま専用のサービスとして提供します。
チェック機能①:生活習慣病リスクを6年後まで予測【業界初!】
スマートフォンで健康診断の結果を撮影するだけで、生活習慣病リスク(血圧、血糖値、脂質異常など)を6年後まで予測します。
チェック機能②:非接触型の「ストレスチェック」機能【業界初!】
スマホに顔を向けるだけ、非接触で、現在のストレスレベルを判定します。
チェック機能③:セルフ問診
アンケートに答えることで、生活習慣病リスクのチェックが可能です。
アドバイス機能:健康改善に必要なアクションをアドバイス、ゲーム感覚で楽しく健康活動
これらのチェックの結果から、お客さまに最適な「アクションカード」を提示します。健康維持や生活習慣の改善に適したアクションが1つずつ記載されており、「一駅前で降りて歩く」「カリウムの多い野菜(ブロッコリー等)を増やす」など、お客さまの状況にあわせたアクションの実践によって、無理なく生活習慣の改善を目指します。各カードには経験値ポイントが設定され、全国ランキングの表示など、ゲーム感覚で楽しく健康活動を継続することができます。
3.今後の展開
当社は、本サービスを一人でも多くのお客さまにご利用いただくことで、将来にわたる心と体の健康を応援します。当社は、6 月 2 日に Insurhealth®商品第 7 弾として「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」を発売しており、生活習慣病が軽度の段階で健康回復支援給付金をお支払いすることで、生活習慣改善の機会を早期に提供することを特徴としています。「健康をサポートする医療保険 健康のお守り」にご加入いただいたお客さまにも本サービスをご利用いただき、生活習慣病にならないよう健康活動に取組んでいただくこと、万が一生活習慣病になってしまった場合もその重症化を予防する給付や各種サービスをご利用いただくことで、生活習慣病および重症化の予防・改善に取り組んでいただきやすい仕組みを提供します。
今後も「安心・安全・健康」に資する商品・サービスの提供を通じて、健康応援企業としてお客さまの健康に貢献する商品やサービスを提供していきます。
プレスリリースはこちら(SOMPOひまわり生命保険株式会社、2020年7月9日発表)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、生活習慣病の予防をサポートするアプリを生命保険会社が提供を開始したというニュースです。
ここ数年、生命保険会社がヘルスケアサービスや健康系アプリと連携して、新しい保険商品の提供に力を入れています。その新しい保険商品を見てみると、大きく2つの流れになっている印象です。
1つが、健康の取り組みや行動を評価してインセンティブが付与されるパターン。代表的なものとしては、健康診断の結果を提出すると、キャッシュバックなどが受けられる保険商品や健康の取り組みを記録すると、それに応じてポイントが付与されるなどです。
もう1つの流れは、健康の取り組みをサポートして保険加入者の健康意識を高めたり、健康リスクの低減をサポートするためのサービスが保険加入者に提供されるパターンです。どちらかというと、後者のケースでは保険加入者に限定して提供される付帯サービス的な位置づけです。
前者のインセンティブが付与されるサービスの場合は、健康診断の結果を提出したり、健康行動の記録などが必須になってくるため、比較的健康意識が高い人にとっては、関心が高いサービスだと思います。
後者の場合は、保険加入者の健康意識を高めたり、健康リスクの低減をサポートするため、診断系やリクス判定のコンテンツが提供されるため、最初は多くの人が興味をもってサービスを試してみると思いますが、継続してサービスを利用するとなると、やはり健康意識が高い人に限定してくると思います。
両方のサービスともに課題となるのが、やはり健康意識の低い人への継続的な働きかけになってきます。これは、保険会社が提供する健康サービスに限ったことではなく、全ての健康サービスに言えることです。
健康サービスではアプリを提供すれば利用者が継続して利用してくれるということはあり得ません。やはり継続して利用してもらえるための工夫やリレーションなどのサポートが必須になります。なぜなら、健康行動の継続なくして健康リスクの低減はできないからです。
この健康行動の継続に切り込むことこそが、他のヘルスケアサービスとの差別化への一番の近道だと思うのですが、まだまだ各社横並びに見えるのは、私だけでしょうか?
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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