『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“いつでもどこでも、気軽に運動を楽しめるスマートフォン向けフィットネスゲームアプリ『Fitness Monsters(フィットネス・モンスターズ)』が機能拡張して本日アップデートリリース! ”
あなたが「動く」とモンスターが成長する!
JAPAN WELLNESS INNOVATION(以下「JWI」)は2023年10月17日(火)にユーザーの「動き」がモンスターを成長させる、スマートフォン向けフィットネスゲームアプリ『FITNESS MONSTERS』の既存機能をさらにアップデートして本格リリースいたしました!
・いつでもどこでも「あなたが動けば、モンスターが成長する」、今すぐ誰でもできるシンプルなゲーム
『FITNESS MONSTERS』は日々の運動をゲームの要素と融合させ、ユーザーがポイントを獲得しながら、独自のモンスターキャラクターを育てることができるフィットネスアプリです。
ここでいう運動は自宅のちょっとしたスペースでもできる簡単なエクササイズから通勤通学、またはお買い物で徒歩や車などで移動した歩数や距離まで、日常的にできる(自然としている)ものがメインになっています。
アプリ内に用意されているトレーニングは道具を使わず、家でも簡単にできる自重トレーニングばかりです。また、筋力強化やシェイプアップなど、目的別のトレーニングメニューも用意しているため、どのようなトレーニングをすればよいかわからない方でもすぐに始めることができます。
■ポイント獲得方法
毎日自動的に選択されるミッションをクリアすると、独自のポイント(WP=ウェルネス・ポイント)とコインを獲得することができます。
■キャラクターのカスタマイズ
コインはモンスターを増やしたり、モンスター用の洋服やアクセサリーを購入するのに使います。モンスターは全部で7体(初期状態は2体、今後新しいモンスターが増える予定)、それぞれに専用の洋服やアクセサリーがあり、7,500通り以上の組み合わせがあるため、自分だけのオリジナルモンスターを育てることができます。
■ユーザー同士で競い合える「ランキング」
WPはモンスターを成長させるための経験値であり、かつ獲得したWPがランキング形式で表示されるため、他ユーザーの”頑張り”を見ながら、楽しく競い合うことができます。
・自分の中にいる「フィットネス・モンスター(運動したい本能)」を呼び覚ませ!
さまざまな目的で運動を始めたのに、なかなかうまく続かないということは珍しいことではありません。健康になりたい、目的を達成するためにどうにかしたい。そんな時に「自分の頑張り」を「モンスターの成長」に重ねることで、目で見て体感として変化を感じることができます。
このアプリで日々のトレーニングや運動をより楽しんでいたら、自然と継続していたり、また、これから何かを始めたい方にはその1歩を踏み出すきっかけ、として最適です。
モンスターの成長を楽しみながら、自分自身の運動不足解消や健康づくりを楽しく継続しちゃおう!
・フィットネスのプロがゲームの進行をサポートできる「インストラクター特別モード」
運動やフィットネスのプロフェッショナルであるトレーナーやフィットネスインストラクターの方がユーザーである場合、プロフェッショナル認証を行うことで他ユーザーにポイント付与したり、特別キャラクター進化を獲得したりすることができます。
※本機能を使うためには、別アプリ「FIT TIP」での事前ユーザー登録が必要となります。
本アプリを利用しているフィットネスプロからフィットネスのレッスンを受講したり、トレーナーに運動指導などを受けることで自身のモンスターを成長させるポイントを獲得することもできます。
プレスリリースはこちら(株式会社JAPAN WELLNESS INNOVATION 2023年10月17日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
今回注目するのは、フィットネスゲームアプリに関するニュースです。
ヘルスケア向けのサービスやアプリでは、以前からゲーム要素を取り入れたり、組み込んだものは多く提供されてきています。
このゲーム要素の提供は、サービスの継続や行動の継続に効果的なドライバの一つとして、我々も以前から注目している継続ドライバです。
しかし、このゲーム要素のサービスやアプリへの組み込みでは、ゲーム性の高さ、レベル感が大きく異なり、一概にゲーム要素を取り入れているサービス、アプリだからといっても継続利用に本当に作用しているかどうか判断しずらい事例も見受けられます。
ヘルスケア領域からのゲーミフィケーションへのアプローチは、基本ヘルスケアのアプローチがメインで、ゲーム要素はおまけ的なアプローチになりやすいです。
しかし、ゲームがメインでヘルスケアは一つのテーマになっているゲームアプリでは、ゲームのクオリティが高くゲームを通した継続的な利用への仕掛けがしっかりと組み立てられているなど、ヘルスケア領域からのゲーミフィケーションへのアプローチとは比べものになりません。
また、大きく異なってくるのが、利用者のゲーム、アプリの利用目的、意識の違いです。
ゲームがメインでヘルスケアは一つのテーマになっているゲームアプリの場合には、利用者は純粋にゲームを楽しみたい、ゲームを楽しむためにヘルスケアの要素に取り組むということになっています。
しかし、ヘルスケア領域からのゲーミフィケーションへのアプローチのサービス、アプリでは、あくまでもヘルスケア、健康への取り組みが先に存在して、その健康への取り組みを継続する上でゲームを楽しむという意識になるのです。
健康への取り組みが先で、その健康への取り組みを継続する上でゲームを楽しむという流れは、健康意識の高い人、行動変容ステージの実行期、維持期の人であれば効果的かと思うのですが、ボリュームゾーンである健康意識があまり高くない行動変容ステージの関心期、準備期の人達には、なかなかヘルスケア領域からゲーミフィケーションへアプローチしたサービスでは、一歩を踏み出す動機につながりにくい、継続するのにハードルが高いアプローチではないかと考えます。
やはり、健康意識があまり高くない行動変容ステージの関心期、準備期の人達にむけては、健康以外の興味、関心から一歩を踏み出してもらって、その中で結果的に健康行動をしていたという流れの方が効果的ではないかと思います。
例えば「ポケモン GO」が良い例です。「ポケモン GO」は、ヘルスケアへのアプローチでは全くなく、あくまでもゲームが中心のアプリです。しかし、「ポケモン GO」を楽しみために外出し、たくさん歩くということにつながっています。
「ポケモン GO」を楽しんでいることで、気づかないうちに体重が減少したという利用者の声を目にすることがあります。これこそが、ゲームを楽しんでいたら、結果的に健康的な行動をしていたというシナリオなのです。
ゲーム的な要素、ゲームフィケーションのサービス、アプリへの活用では、対象者に対してゲームを通してどう健康的な要素、取り組みを継続して欲しいのかをしっかりと見極めて提供するべきなのです。
ゲーム的な要素、ゲームフィケーションのサービス、アプリの提供は、簡単なようで奥が深い継続ドライバの一つなので、提供する際には注意が必要です。
『mHealth Watch』編集委員 里見 将史
株式会社スポルツのディレクターとして、主に健康系ウェブサイト、コンテンツなどの企画・制作・運営を担当。また『Health Biz Watch Academy』では、「mHealth」のセミナー講師として解説。(一財)生涯学習開発財団認定コーチ。
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