『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したのはニュースではなく、こちら!
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“富士通ゼネラルグループ 健康白書”
昨年5月に「健康経営キーマンインタビュー」として、富士通ゼネラルの健康経営室の佐藤氏、石田氏にインタビューを行いました。主な内容は健康経営立ち上げのために検討してきたことについてでした。
健康経営キーマンインタビューVol.2
株式会社富士通ゼネラル 佐藤光弘氏 石田貴久氏
その後、8月31日に「富士通ゼネラル 健康経営白書」が公開されました。
掲載内容は
・富士通ゼネラルグループ 健康宣言
・活動方針
・健康経営推進体制
・生活習慣病対策
・生活習慣の改革
・メンタルヘルス対策
・働き方の改革
特に「生活習慣病対策」「生活習慣の改革」「メンタルヘルス対策」に関しては、社内の実データを元に検討した内容が掲載されています。グラフなどわかりやすく表現していますので、まずは「富士通ゼネラル 健康経営白書」を見てください。
原文はこちら(「富士通ゼネラル 健康経営白書」2017年8月31日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
インタビューで健康経営の立ち上げについて、その後、従業員の現状分析、具体的な取組の策定までをこの「富士通ゼネラル 健康経営白書」で見ることができます。
それから約半年の間に健康経営推進室の佐藤室長に何度かお会いすることがあり、取組の状況をお伺いする機会がありました。多くのテーマを同時進行で手がけていますが、その中で注目したいのがメンタルヘルス対策です。
一般的にメンタル疾患を発生させないために知識と意識の向上と言った、ヘルスリテラシー強化をメインに取組が行われるケースも多いでしょう。富士通ゼネラルでも実施されているのでが、同社はさらにもう1歩踏み込んだアプローチを行っています。
「ポジティブメンタルヘルス」
メンタル不調を出さない予防までではなく、従業員にポジティブになってもらうことで、結果メンタル予防を達成させ、健康経営の目標である“いきいきとした職場”を実現しようというものです。
具体的には部門やチーム単位で課題を整理しゴール設定を行い、対象従業員を集めてワールドカフェ方式でワークショップを行ないます。
テーマは健康のためではなく、チームの中で感じている課題や目標を実践するための具体案など、本来自然に話し合うべきテーマを取り上げます。興味はあるが、日々の業務を優先してしまい、つい後回しになっているものです。
後回しにしていても、どこかで気になっていることなら、話す機会さえ与えられれば、活発に意見も出やすくなります。お互いの意見をルールに従い発言することで、上下関係や声の大きな人に引っ張られることのないコミュニケーションの形を実現しているのです。
これをすべての部門、チームで複数回実施します。一見、地味で大変な取組みに見えるかもしれませんが、効果は絶大です。
このような社内コミュニケーションの活性化によりポジティブな空気が作られれば、個別の健康課題へ取組む姿勢も変わり、結果も出やすくなってきます。
健康経営にはアプローチの順番があると思っています。その企業の健康経営による目的に合わせた手順を組み立てることが望まれます。
『メンタル予防を生産性向上に転換する健康経営におけるモバイルヘルス』
東京ビッグサイトで開催するヘルスケアITにて、4月20日(金)13:00よりA会場で上記内容をテーマとした基調講演を開催致します。
富士通ゼネラル佐藤氏も登壇し、具体的な取組についてお話しいただきます。
講演をご聴講されるには、事前登録が必要になります。
来場登録を行い、セミナープログラムページよりB-15、B-16の2枠にチェックを入れて「お申し込み」に進んでください。
人数制限がありますので、お早めにお申し込みください。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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