すでに3万人の患者が、家庭向け遠隔医療モニター機器を使用しているが、今後たった3年半の間に全米だけで、1,030万人までの増加が見込まれている。世界の家庭向け遠隔医療モニター機器の利用者総数は、複利年率44.4%で1,910万人に急上昇するだろう、と報告されている。
ネット医療を専門とするスウェーデンの研究企業、Berg Insightが2013年に発表した「mHealth and Home Monitoring Study」によると、これらの統計は、医療従事者によってモニタリングされている患者だけしか含んでおらず、個人向けヘルスモニターの使用例は含まれていない。
埋め込み型心調律管理(CRM)が患者総数の2/3を占め、続いて睡眠療法、3位は驚くことに、いまだ初期段階の遠隔医療モデルが占めた。実際、2013年末にはアメリカにおける遠隔医療の利用は、ヨーロッパにおけるそれよりずっと活況を呈している。
米国の遠隔医療とほとんどの遠隔ネット医療モニターの急成長の背景には、人口ひとり当たりの医療費が高いことがある。米国では、2012年の国民ひとり当たりの医療支出は8,900ドルだったが、欧州連合(EU)における同じ年の支出は3,500ドルだった。Berg Insightの上級アナリストLars Kurkinen氏によると、結果としてEUに比較して、アメリカではモバイルソリューションを用いた時、支出に占める割合が高くなっている。
ヘルスケア産業に関わる人々にとって、ショックとなったのは、米国と世界での遠隔モニターの70%が、いまだに「POTS(基本電話サービス)」の音声グレードアナログシステム、「PSTN(アナログ公衆電話網)」、「LAN(ローカルエリアネットワーク)」を用いて行なわれている、という事実だ。しかし、それは劇的なペースで変わってきている。
Kurkinen氏は、「携帯電話の潮流は近い将来、アナログPSTNモデムはもはや当てになるものではない、ということを暗に示すPSTNネットワークのデジタル化で、さらに進むでしょう」と語った。
記事原文はこちら(『mHealth News』7月11日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
Comments are closed.